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『東大王』10連勝リーチがかかった1戦「それで勝って嬉しいのか!」「嬉しい!」

鶴崎修功 twitter公式アカウント(@Tsurusaki_H)より

『東大王』から水上颯が卒業する3月が、とうとう来てしまった。3月4日放送の『東大王』は、東大王チームが9連勝をかけた大事な一戦。水上は「連勝という意味でも卒業という意味でも、あとわずかしか無いので、残された時間を楽しく過ごしたい」とコメントした。「絶対に勝つ」という強い意気込みではない。信頼する仲間との時間を大切に過ごせば、勝利はあとからついてくる、ということかもしれない。

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「それで勝って嬉しいのか!」「嬉しい!」

1stステージは「ドカーンファイブ」。あるランキングを1位から5位まで当てるクイズだが、1問目2問目ともに、先攻のチームが5個のうち3個を当てる→後攻のチームが残り2個を当てる、という展開が続く。先攻の不正解が後攻のヒントになってしまうため、このルールはどうしても先攻が不利になってしまう。

1対1で迎えた最後の3問目、先攻は東大王チームだった。お菓子を発売開始順に並べる問題で、水上が「アポロは、♪アポロ11号は月に行った、って頃だから……」と、ポルノグラフィティの『アポロ』をちょっと口ずさみながら考える。結果は5個中1個のみ正解。しかし東大王チームは「いい外し方!」と笑顔だ。後攻へのヒントが少ないのである。

続く芸能人チームは、山下真司が「子どものころ食べてたからね」と強気でリードするも、直前に弱気になり2位と3位を入れ替えた結果、正解は5個のうち3個。絶好のパスを受けた東大王チームは、入替前の状態に戻す。「それで勝って嬉しいのか!」というフジモンのガヤに、「嬉しい!」と返す水上。結果は見事全て正解となり、このステージは東大王チームの勝利となった。

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「難問オセロ」両チームピンチの結末

2ndステージ「難問オセロ」では、芸能人チームに伊沢拓司が参戦。盤面には「春にまつわる難読漢字」が並ぶ。波乱を巻き起こしたのは3番の「花篝」。芸能人チームが苦戦し、山下真司、宮川一朗太、富永美樹までも不正解に。伊沢が「はなかがり」を導いて正解するも、気がつけば序盤で残り3人というピンチ。

しかし、東大王チームもまたピンチだった。半分ほどマス目が開いたところで、盤面を見た鈴木光が「どこに打ってもダメじゃないですか?」「これ、勝ち目なくないですか?(笑)」と苦笑い。オセロでは芸能人チームの圧勝パターンだったのだ。東大王チームはオセロでの勝負を諦め、難しい漢字を読ませる方向に舵を切る。次に鶴崎がコールしたのは「啓蟄」で、比較的読みやすい漢字を先につぶしにきた。

対して、真っ向勝負を挑む芸能人チームは、次に13番「甘蔗」を選ぶ。これに2人が倒れ、残るは伊沢拓司ひとりに。敗れれば東大王チームの勝利という場面で、伊沢が自信なさげに解答したのは「バナナ」……しかし、無情にも不正解のブザーが鳴ってしまう。「甘蔗」は「さとうきび」、バナナは「甘蕉」だったのだ。考えてみればバナナは夏の季語であり、旬は7月から9月。「春にまつわる難読漢字」というテーマにも合わない。思わぬ形で、東大王チームに勝利が転がり込んだ。

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「全部見ろっていったのに!」「うわぁぁ」

ファイナルステージは「全員一斉早押しバトル」。芸能人チームは2敗したため、伊沢獲得チャンスなし。助っ人無しで挑むことになったが、1問目「『8.999』が表す生き物は?」で松尾依里佳が「クジャク」を正解。幸先の良いスタートのおかげで、芸能人チームはこの先も意地を見せることになる。

2問目は水上颯が、3問目はジャスコ林のミスを鈴木光がカバーし正解。4問目のグラフ問題は本村健太郎が「世界終末時計の残り時間」を当てる。5問目6問目も東大王チームが取り、4対2でリーチに。しかし7問目、「城の名前」問題で宮川が「平戸城」を正解し、4対3。そう簡単に9連勝はさせてくれない。
8問目は最近出題の多い「建造物の名前をお答え下さい」。回転する地球がイギリス上空で止まり、ゆっくりとズームアップする。また貼るか上空で押したのは、ここ数回で果敢に「地球押し」に挑んでいる富永。解答は「ダラム城」。世界遺産であり、ハリー・ポッターのロケ地にもなった場所。位置も近い……のだが、不正解だった。

続いて押した本村は「フォース鉄道橋」で勝負をかけるが、これも不正解。芸能人チームは解答権がなくなり、あとは東大王チームが最後までゆっくり見て落ち着いて答えればいいだけ……なのに、ジャスコがフライング気味に上空で押してしまった。水上の「全部見ろっていったのに!」に「うわぁぁ」と悔しがるジャスコ。「本能が出てもうてるやん」のノンスタ井上のツッコミに苦笑するも、答える直前でスッと真面目な顔になり、「顔作った」とまたイジられる。

ジャスコの解答は「エンジェル・オブ・ザ・ノース」。直訳すると「北の天使」。高さ20メートル、幅54メートル、総重量200トンにもなる巨大な鋼鉄製の天使の彫刻だ。轟く正解音に、ジャスコはホォーっと息を吐き、安堵の表情を浮かべた。

これで東大王チームが9連勝を達成。10連勝に王手をかけた。コメントを求められた水上は「新しいチームになってから、一緒に一年間頑張ってきて、その集大成を次回お見せしたいと思います」と答える。その横顔は、一年間チームを引っ張ってきたリーダーの顔になっていた。

いよいよ水上卒業&10連勝がかかった次回。その様子は11日と18日の2週にわたって放送される。予告映像ではチームメイトが涙を見せる姿もあった。結末を最後まで見届けよう。

『東大王』(2020年3月4日放送)
司会:ヒロミ、山里亮太
解説:伊沢拓司
東大王チーム:水上颯、鶴崎修功、鈴木光、林輝幸、砂川信哉、紀野紗良、岡本沙紀、伊藤七海
芸能人チーム:富永美樹、阿部亮平(Snow Man)井上裕介(NON STYLE)、馬場典子、ファーストサマーウイカ、原西孝幸(FUJIWARA)、藤本敏史(FUJIWARA)、松尾依里佳、宮川一朗太、本村健太郎、山下真司、篠原梨菜

【ライタープロフィール】

井上マサキ
路線図マニアでテレビっ子のライター。『99人の壁』でグランドスラム達成(ジャンル「路線図」)。著書に『たのしい路線図』。宮城県出身。二児の父。

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