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INTERVIEW

「稽古場でクイズを出し合う日々」西井幸人・中村嘉惟人が明かす舞台版『ナナマル サンバツ』の舞台裏

――第3弾となる今回は舞台オリジナルストーリーも交えての上演とのことですが、どのような作品になりそうですか?
西井 プロットを昨日いただいて、今はまだ全貌がなんとなく見えてきた段階なんですけど、今回はストレートなクイズ対決をやる一方で、それぞれのキャラクターのバックボーンもしっかり観せられる作品になりそうだなと感じました。「SQUARE」を作っている大人たちのエピソードもあるんですよ。
――原作では描かれていない部分が明かされるんですね。
西井 はい。舞台オリジナルの部分は、コミックス完結までに描けなかったところを大歳さんとイクラ先生が話し合って書いてくださっているみたいで。
中村 前作では「クイズの勢いや面白さ」というところに重点が置かれていたのが、今回は人間関係が重点的に描かれているんですよね。コミックスを読み返したくなるような内容になっていて。だから、事前にコミックスを読んでおくとより楽しんでいただけると思いますし、クイズのシーンだけでなくお芝居そのものも面白いと感じてもらえるようにしたいなと考えています。
西井 笹島先輩が「SQUARE」出場を最後に京都へ戻るシーンがあるんですけど、そこでの葛藤はプロットを読んでいてうるっときました。面白いのが、今回は越山以外、みんな兼役をするらしいんですよ。そこも見所になりそうです。
中村 ついさっき兼役の話を聞いたんですよ(笑)。
――おお! それは面白そうですね。
中村 兼役は初めてなので、どういう絡み方をするのか楽しみですね。これまでヨーロッパ企画の方はちょこちょこ兼役をされていたんですけど、ヨーロッパさんの兼役はすっごい面白かったです(笑)。――お聞きしている限りでは野心的なストーリーになりそうですが、ガチクイズという仕掛けは今回もあるのでしょうか?
中村 あります、あります。
西井 ありますね。前みたいに「声出していこうぜ!」というやり方はできないので、どういう形になるのか、というところなんですけど。
――そうなんですね。役を背負われている部分だけでなく皆さんの素の関係性も垣間見えるので、毎回楽しく拝見しています。
西井 その「役から離れてしまう」というのもまた見所の一つなんじゃないかなとは思います。本当はずっと役でいなきゃいけないんですけど……(笑)。
中村 僕も役を忘れがちですね(笑)。
――役者さんたちが通常の稽古とは別にクイズの勉強をして、本番でガチ対決をするというのは本当に『ナナサン』でしか観ることのできない演出ですよね。
西井 最初はみんな作品のために勉強し始めたと思うんですけど、だんだんその意識が変わってきて、気づいたら稽古でも普通に競うようになっていて。休憩中も、誰かが急に「問題!」って言い出して近くにいる何人かで競ったり、みんなで問題を出し合ったりしていました。
中村 どんどんクイズにハマっていくんですよね。しかも、みんな負けず嫌いなので、周りを見て焦ることがあります。
西井 テスト前に「俺、勉強してないから」とか言う人いるじゃないですか。あんな感じで、みんな安心したいから「やってない」って言いつつ裏ではやってるんですよね(笑)。だから「あっ、やったな!」って(笑)。
中村 そうそう(笑)。

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