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『東大王』2連敗は避けたい東大王チーム。緊張と焦りとプレッシャーと

東大王『東大王』公式twitterアカウント(@toudaiou_tbs)より

前回、鈴木光&ジャスコ林の卒業が発表された『東大王』。7連勝ストップからの再スタートとなった東大王チームに対し、初めて芸能人チームの大将席に座るのはFUJIWARA・藤本敏史! 富永美樹や宮川一朗太といった常連組もいないなか、どんな戦いを見せるのか?

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鶴崎「女優さんを30人覚えた」の成果!

1stステージは「話題のニュースクイズ」。両チーム1人1問ずつ問題が出題され、正解すれば人物写真を隠すパネルが1枚オープン。最終的に両チームの大将が写真の人物を答え、勝敗を決めることになる。パネルの仕組みはこれまでの「限定2択」と同じだが、出題されるのは時事問題。日々のニュースにいかにアンテナを張るかが求められるので、対策を始めるスタートは東大王も芸能人も一緒だ。

問題は一般正解率61%(キングオブコント2020王者は?)から、徐々に難しくなっていく。芸能人チームが1問不正解で折り返し、東大王チームは一般正解率32%の問題からスタートするが、ここから大苦戦。「『半沢直樹』で北大路欣也が演じた役名(中野渡頭取)」といった芸能問題や、「トランプ大統領の妻の名前(メラニア夫人)」「100歳以上の高齢者は?万人(8万人)」といったニュース問題も落とし、全員不正解になってしまう。

しかし、ステージの勝敗は最後の写真パネルクイズにかかっている。写真は顔の大半がパネルで隠れ、左目だけが見えた状態。芸能問題が苦手な鶴崎に対し、相手は芸能が大の得意であるFUJIWARA・藤本。これは勝負あったか……と思いきや、両者「浜辺美波」で正解!

前回「女優さんの名前を30人覚えてきた」と言っていた鶴崎修功。その対策が功を奏し、パネルの上部が開いた時点で「これは!」とわかったそう。対策した時と同じ写真が出た、というラッキーも味方につけ、このステージは引き分けとなった。

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ノンスタ井上「答えかた」をひらめく

2ndステージは前回から登場した「ひらめきルーム」。東大王チーム2人、芸能人チーム3人のハンデマッチだ。1回戦は芸能人チームが「画像ひらめき」を選択するが、2問を終えて乃木坂46・北川悠理とゆきぽよが倒れ、残るはNON STYLE・井上裕介のみ。一方、東大王チームは紀野紗良が2問を10秒で答え、大幅にリード。
しかしここからノンスタ井上が巻き返す。4問目「空欄に入るアルファベットは」では考えるのをやめ「A、B、C、D……」と順番にコールし、「S」までいって正解してしまった。誤答のペナルティがないからできる作戦であり、ある意味「答えかたをひらめいた」とも言える異次元のプレー。続く東大王チームは紀野&鶴崎が法則ひらめきを答えられず、芸能人チームが逆転勝利……!

2回戦は2問目を終えて東大王チーム鈴木光、芸能人チーム伊沢拓司の一騎打ちに。3問目は鈴木光が4秒で答え、残り時間は38秒。伊沢は四字熟語に苦戦し残り8秒に。顔だけが見える状態で「これくらいが見やすい」と強がる伊沢だが、明らかにピンチだ。4問目は鈴木光からだが……カタカナ2文字を答える法則ひらめきが思いつかず、残り時間を使い切ってしまった。一度ハマってしまうと即負けてしまうのがこの形式の恐ろしいところ。「ひらめきルーム」は芸能人チームの勝利で終わった。

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緊張と焦りとプレッシャー……自分自身との戦い

ファイナルステージは8問先取の「全員一斉早押しバトル」。芸能人チームは伊沢獲得チャンスに成功し、助っ人に伊沢をゲット。鶴崎が「(チームの雰囲気がいいのは)藤本さんの力」というように、流れが芸能人チームに傾いている。

その傾きは早押しが始まってからも加速した。1問目のひらめき問題を初登場の天明麻衣子が、2問目の画像間違い探しを馬場典子が正解。どちらも砂川信哉が押し負けており、がっくり肩を落とす。

そして大活躍だったのが、視聴者大会MVPの大野水季。5問目のグラフ問題では縦軸のメートルと、横軸の「2027年」をヒントに「日本一の超高層ビル」を正解。2027年は東京駅前にできる「トーチタワー」の完成予定年であり、9月23日放送の『東大王vs全国の視聴者』でも問題になったもの。そのときはジャスコ林が答えたのだが、本日は体調不良で休みなのだった。

大野は6問目の音楽問題でも「紅蓮華」を、9問目の都道府県問題でも「新潟県」を正解する。どちらの形式も対策してきたそうで、観光地は600枚の写真を覚えてきたという。圧倒的な早押しの前に、東大王は2ポイントしか取れておらず、芸能人チームは7ポイントでリーチに……!

このまま惨敗するわけにはいかない。緊張の空気のなか10問目は「海外の名所の名称は?」。遠方に山が見え、カメラが引いていく。ここで押したのは紀野。画面ふちにわずかに映った茶色の岩をヒントに、アーチ状になった巨石が有名な「アーチーズ国立公園」を見事正解……して、泣き崩れてしまう。緊張と、焦りと、正解した安堵が一気に襲ってきた。それほどのプレッシャーの中で戦っているのだ。


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この涙に東大王チームのエンジンがかかり出す。11問目「生き物の行動の名称は?」では、海面の映像だけで鶴崎が「ブリーチング」を正解。12問目「海外の絶景スポットの名称は?」は砂川が「ラルンガルゴンパ」、13問目「昆虫の名称」では紀野が「モルフォチョウ」でポイントを重ね、7対6まで追いついた……!

14問目は「世界遺産の名称」。ここでお馴染みの地球が出てきた。中央アジア上空で自転が止まり、カメラがゆっくりと降下する。はるか上空でボタンで押したのは……伊沢! 少し悩む素振りをみせながら、地球押しの元祖が口にしたのは「ブラナの塔」。しばしの沈黙、正解音、そして大歓声! 東大王チームの追い上げも届かず、芸能人チームが2連勝を達成した。

振り合えれば、東大王チームはニュースクイズの5人連続不正解や、「ひらめきルーム」の敗北など、気持ち的にマイナスからのスタートだった。公式インスタグラムで伊沢も「クイズは自分に自信がないと解けない」と言う。知識だけではない、メンタルや場の流れの大切さを改めて気付かされた回だった。

『東大王』(2020年10月21日放送)
司会:ヒロミ、山里亮太
解説:伊沢拓司
東大王チーム:鶴崎修功、鈴木光、林輝幸、砂川信哉、紀野紗良、岡本沙紀、伊藤七海
芸能人チーム:アンミカ、井上裕介(NON STYLE)、岩岡徹(Da-iCE)、大野水季(視聴者MVP)、押田岳、北川悠理(乃木坂46)、天明麻衣子、土佐有輝(土佐兄弟)、馬場典子、原西孝幸(FUJIWARA)、藤本敏史(FUJIWARA)、ゆきぽよ

【ライタープロフィール】

井上マサキ
路線図マニアでテレビっ子のライター。『99人の壁』でグランドスラム達成(ジャンル「路線図」)。著書に『たのしい路線図』。宮城県出身。二児の父。

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