「4人が100万円獲ったら、私タダ働きの可能性も……」と、MCの佐藤二朗が嘆く。8月10日放送『99人の壁』は史上最多となる4人のファイナリストが誕生し、最大400万円が放出される危機を迎えていた。しかもファイナリストのうち1人は、スペシャルワンマッチに登場した広瀬アリスだった。
(絵文字)このあと夜7時~放送(絵文字)
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広瀬アリスの漫画愛が爆発!圧巻の「イントロ早押し」
1000冊以上の漫画を所有しているという広瀬アリスの挑戦ジャンルは「実写映画化された漫画」。最初こそ99人に囲まれた緊張で「とんでもない番組作ってくれましたね!」と訴えていたが、漫画タイトル穴埋めやババ抜きサドンデスを順調にクリア。ワンミニットクイズ「漫画『キングダム』に描かれている中国の春秋戦国時代の7つの国」も、30秒を残して落ち着いて解答する。バイオレンスな漫画が好き、と語る広瀬アリスが、その牙をむき出しにしたのが4thステージ。「この曲が主題歌に使われた、漫画が原作の実写映画は何?」というイントロクイズだった。ドラムが0.5秒ほど流れたところで広瀬アリスにランプが点灯。どや顔で答えた「DEATH NOTE」が大正解! 曲はRed Hot Chili Peppers “Dani Califoria”であり、洋楽イントロと映画主題歌の知識が結びつかないと答えられない。ジャンルを「漫画」ではなく「実写映画化された漫画」にした意味がここにある。
ファイナルステージに進んだ広瀬アリスだったが、結論から言うと2問連続でブロックされ、敗退してしまった。そのうちひとつは「漫画『ちはやふる』の実写映画は3本作られましたが/…」で、答えが「結び」。映画『ちはやふる』のサブタイトルは「上の句」「下の句」「結び」の順。問われるとすれば最後の「結び」だろう。映画『ちはやふる』は広瀬アリスの妹・広瀬すずが主演しており、当然チェック済みだったが、クイズの読みで一歩及ばなかった。
さて、その広瀬アリスをブロックしたのは、ジャンル「日本の村」の森田晃平。昨年の「第1回ニュース・博識甲子園」で優勝した栄東高校のメンバーであり、現役東大生。このあと、自身もファイナリストとしてセンターステージに立つのだった。今夜19:00~#99人の壁 #広瀬アリス が参戦!(絵文字) pic.twitter.com/inaZHFhevq— フォスター/フォスター・プラス (@foster_fplus) August 10, 2019
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ファイナリストvs東大生で生まれた「筋書きのないドラマ」
残るファイナリストは「日本の村」「四字熟語」「珍名生物」の3人。偶然にも全員メガネの男性であり、広瀬アリスと並んだ姿はまるで「広瀬アリスファンの3人の男」のようになっていた。
ファイナルステージ2人目は「日本の村」森田。1問目は「有名なユズの産地で/」で「馬路村」を正解。2問目はまさかのイントロクイズで、森田も押したがランプが付いたのはジャンル「運」のブロッカー。「俺ら東京さ行ぐだ」でブロック成功しイーブンに。3問目「ティーヌ浜のハートロックや、島に続く/…」で、ジャンル「東京大学」水谷駿が「今帰仁村(なきじんそん)」でブロック成功。水谷は「先週友だちとハートロックを見てきた」という。まさに2問とも「運」が味方したブロッカーの逆転劇だった。
ファイナルステージ3人目「四字熟語」にも東大生が襲いかかる。この日のスペシャルワンマッチで堀潤をブロックした、ジャンル「回文」徳永海だ。1問目「已己巳己」の読み「いこみき」を正解し、2問目もブロック成功。血も涙もない“最強ブロッカー”の実力を見せつける。
ブロックした賢いさんたちとの写真もう1回載せときますね#99人の壁 pic.twitter.com/muY2o25Bw4— 松嶋 桃 (@matsumomo916) August 10, 2019
東大生たちの高すぎる壁に、佐藤二朗がその強さを嘆くが、4人目のファイナリスト「珍名生物」北川は「だからクイズは楽しいんですよ」と笑顔で応える。だが1問目、「ウシにも ウマにも シカに/…」で、またしても「日本の村」森田が「四不像」でブロック成功。このとき北川は「ウシ○○」「ウマ○○」と共通してつく名前を考えて出遅れたという。
今回のファイナルステージで東大生がブロックしたのはこれで5回目。まさにお台場版『東大王』となってきたが、ここから「珍名生物」北川は意地を見せる。2問目のビジュアル問題で、映像が出た瞬間にボタンを押してガッツポーズ。「ウッカリカサゴ」を正解し、再び流れを引き寄せる。
史上最多のファイナリスト4人のうち、3人が倒れ、最後の1人が1勝1敗でリーチ。最後の最後までもつれ込んだ最終問題。「乾燥した毒の糸が人の鼻に入/…」でランプが付く北川。驚いて小さく飛び跳ねる佐藤二朗。出した答えは「ハクションクラゲ」。クラゲの一種「アカクラゲ」の別名ではあるが、ジャンルが「珍名生物」ならば答えるのはこっちだ。スタジオが静まりかえり、正解音が轟く。史上22番目となるグランドスラム達成!
99人の壁、優勝しました!!!
まだ本放送を見れていませんが、当日のレポを一応出しておきますね…! pic.twitter.com/ioBKyZkv9C— StreamFromNorth (@stream_from) August 10, 2019
ファイナリストとブロッカーが盛大に打ち合い、最後まで勝負がもつれ、劇的なグランドスラムが生まれる。番組内では賞金総額400万円の可能性を「番組の危機」と表現していたが、危機どころか筋書きのないドラマが見事に完成していた。次回放送は9月7日。夏休み中の収録で「お子」たちの元気な姿を見れるかも?
『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(2019年8月10日放送:フジテレビ系列)【MC】佐藤二朗
【解説】井森美幸、吉川美代子、柴田英嗣(アンタッチャブル)
【SPワンマッチゲスト】堀潤、広瀬アリス
【オンエアされた壁ジャンル】「珍名生物」「日本地理」「日本の村」「四字熟語」「コギャル」
【ライタープロフィール】
井上マサキ
路線図マニアでテレビっ子のライター。『99人の壁』でグランドスラム達成(ジャンル「路線図」)。著書に『たのしい路線図』。宮城県出身。二児の父。