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【クイズイベント突撃第3弾】『令和最初のイントロクイズナイト』に行ってみた

7月18日(木)、渋谷の東京カルチャーカルチャーにて『令和最初のイントロクイズナイト~昭和歌謡、JPOP、アニソン、アイドル!みんなで早押しイントロドン!』が開催された。お酒や食事を頂きながら気楽にイントロクイズを楽しめる『イントロクイズナイト』は、今回で8回目の開催となる人気のイベントだ。ということで、体験レポ第3弾は、なんとイントロクイズ。
子供の頃、高島忠夫さん司会の『クイズ・ドレミファドン!』はよく見ていた。中でも特に短いイントロで答える「超ウルトラ・ドン!」での人間業とは思えない押しと、その後に絶妙なタイミングで入る高島さんの「イエ~イ」に興奮したものだった。とはいえテレビの中の世界であり、自分が実際にそんなスピードで押せるイメージは全くない。クイズイベント体験レポの前2回も散々な成績だったが、イントロクイズはとりわけ自信がなかった。

司会は双子の俳優である土屋大輔さんと土屋圭輔さん。出題と盛り上げは、おなじみイントロマエストロの藤田太郎さんだ。藤田さんは先日放送された『99人の壁』のジャンル「90年代J-POP」でグランドスラムを達成した。いきなり豪華!

さすがに丸腰で行くのはまずいのではないかと、当日の夕方、以前藤田さんのイントロクイズに参加したことがあるという友人にコツを聞いてみた。
「とにかく藤田さんのトークは面白いし、誤答しても盛り上げてくれるから緊張せず楽しんで!」
実践ではなく心理的なアドバイスをいただいてしまった。でも、緊張が楽しみに変わってきたぞ。

さて、本番。
このイベントは団体戦とのことで、受付でイントロクイズの経験値を聞かれる。それによって均等になるようにチーム分けをしてくれるのだ。
私は男性3人とチームを組むことになった。玖波井(くばい)さんはこのイントロクイズナイトは今日で8回目の参加。つまり皆勤賞という強者で、会場にはこのイベントで知り合った友人が何人も来ているようだった。さらに、一般のクイズをメインとしつつも以前着メロ制作に携わっていたという池田さん。堀内さんもメインは通常のクイズだが、イントロクイズの参加は今回で3回目とのこと。なかなかのメンバーで、思わず「なんか、すみません」と謝ってしまう。足を引っ張らないように頑張る所存です。

筆者と同チームのメンバー。左から玖波井(くばい)さん、池田さん、堀内さん。心強かったです。

今回は4~5人のチームが全部で20チーム。ということは参加者は100人近いのか。すごい。
1stステージは4チームずつステージに上がり、早押しやボードでのイントロクイズで戦う。5問先取で勝ち抜け。誤答はチームで1問休み。4チーム中2チームが準決勝へ進出できる。

まずはA~Dチームまでがステージに。ステージには20台の早押し機がセットされている。

我々はGチームなので、次の回だ。
「最初じゃなくて良かったですね」
玖波井さんと池田さんが話している。初戦を見て今回の大会の傾向がつかめるからだそうだ。おぉ、なるほど。

司会の土屋兄弟が軽快なトークで進行。さすが盛り上げの上手さが伊達ではない。そして藤田さんはこの場所で解説をはさみながら出題、正誤判定、正解流しまで全て一人で行う。しかも一つもミスがない。神業だ。

そしていよいよ第1問。
「イントロ、ドン」
ポーン!
なんと1秒ほどの早さでランプが点灯した。

「あー夏休み!」
ピンポンピンポーン
「正解~」
おぉーーー!!と地鳴りのような歓声が会場を包む。

第1問目の答えはTUBEの『あー夏休み』。
もちろんサビを聴けば知っているが、イントロでは全くわからなかった。やはり、早い。当初は1問でも答えられれば御の字だと思っていたが、これは厳しいかもしれない。1問目から誤答やスルー(誰も答えられない)だったら、のっけから変な空気になるのではないかと勝手に運営側に立って心配してしまったが、杞憂だった。すばらしいポイントでの見事な正解。拍手!

今回は夏ソングを中心に選曲しているとのことで、2問目から『真夏の果実』(サザンオールスターズ)、『真夏の扉』(GLAY)、『真夏のSounds good!』(AKB48)、『真夏の出来事』(平山三紀)、『真夏の光線』(モーニング娘。)と、「真夏の~」シリーズが5問続いた。2問目くらいで気付いてヤマを張った挑戦者もいたかもしれない。

みんなで考えるボードクイズも楽しい!

早押しではなくボードクイズもある。
流れてきたのはゴールデンボンバーの『令和』。今回の大会名は『令和最初のイントロクイズナイト』ということで、これは出るのではないかと予想してきた方も多かったようで、会場は「出た~」という空気に包まれた(が、私はその空気の意味がわかっていなかった…)。こちらは4チームとも正解。

2チームの準決勝進出が決定し、続いてはいよいよ我々のチームを含む4チームがステージへ。

「この中でイントロ初めての人~」と言われ、意気揚々と手を挙げる。
「お、そこの女性の方、意気込みは?」と振られてしまった。
「1問だけでも取りたいなと思って来ましたが、先ほどのラウンドを見る限り難しいですね~」とさして面白くもなく、しかし素直な気持ちを答えた。

緊張の第1問。
「イントロ、ドン」
星が降ってくるようなイントロが流れる。お、これは聴いたことあるぞ!? そうだ、ドリカムのトリプルミリオンセラーアルバム『The Swinging Star』の中の曲だ。10代のころめちゃくちゃ聞いていた。思い浮かんだのは『眼鏡越しの空』『あの夏の花火』『太陽が見てる』の3曲。

誰も押さない。
体感的にはすでに10秒以上流れている。もっと長かったのかもしれない。これは行ってみようか。
ポーン! 思い切って押してみた。
今回のテーマは夏ということで…。
「あの夏の花火!」
ピンポンピンポーン
「正解!」
大きな拍手。

なんとなんとこの私が、1問目を正解してしまった! 嬉しい…。
「イントロ初挑戦の方が正解しました~すごい!」と司会のお二人も盛り上げてくれる。嬉しい…。
しつこくて恐縮だが、嬉しい…。
チームのメンバーも祝福してくれた。「なんだよ~ウブなふりしちゃって」と思われてはいないだろうか。本当にまぐれなんです。たまたま同じステージにわかる人がいなかっただけで、2秒ほどで押されていたら絶対に無理だった。
しつこいようだが、嬉しい…。そして楽しい。大好き。ありがとう、ドリカム。

ここからは『あの日に帰りたい』(荒井由実)、『あの娘とスキャンダル』(チェッカーズ)、『あの夏のバイク』(国生さゆり)と、「あの~」シリーズが続いた。このように、所々関連する曲が続くことがある。
『あの日に帰りたい』はわかったが、押し負けた。初参加で2問連続正解とかカッコよかったのに…。と完全に調子に乗ってきた私。
その後、同チームの玖波井さんが『Pretender』(Official髭男dism)をかなりの超イントロで正解。新しい曲を正解できるのカッコいい…。

勢いに乗る我がチームだが、私がやらかしてしまう。
(なんとなく聴いたことある)だけのふわっとした感覚でボタンを押してしまった。いつもだとこんなタイミングでは押さないのに、イントロ慣れした人がやる「感覚押し」(と勝手に命名した)をやってしまった。完全に調子に乗っている。当然頭の中は真っ白。
会場からは「頑張って」と温かい声がかかるが、全く出てこず時間切れ。お手つきで1問休みとなってしまった。正解は『恋のバカンス』(ザ・ピーナッツ)。
「ドンマイ、ドンマイ」チームのメンバーが優しく声をかけてくれる。他人を責めがちなこんな世の中で、この会場はひらすら温かい。

残念ながら我がGチームは敗退し、敗者復活まではそのほかの3ステージを観覧することとなった。
歌謡曲(80年代以前)、90年代、アニソン、洋楽とまんべんなく出題される。みんな本当に早いが、洋楽の正解率が若干低いように感じた。確かに洋楽は聞いたことのある曲でもタイトルがなかなか出てこない。

なんと、『ウルトラクイズ』レジェンドの長戸勇人さんも参戦!!
自らが出演していた『五星戦隊ダイレンジャー』の主題歌が出題され、ノリノリの土屋圭輔さん(キリンレンジャー役!)

全5セットが終わり、準決勝進出の10チームが決定。
この後敗者復活があり、敗退した10チームから2チームが選ばれる。敗者復活のテーマは「ドラマの主題歌」。その曲が使われていたドラマ名を当てるボードクイズだ。

曲が10秒ほど流れるが、我がGチームは得意なメンバーがおり、どの問題も音楽が流れてから1~2秒ほどでペンを手に取り解答を書き始める。

『ありがとう』(いきものがかり)の『ゲゲゲの女房』や『TRUE LOVE』(藤井フミヤ)の『あすなろ白書』など難なく正解。
『LOVE SO SWEET』(嵐)の『花より男子2』を我がGチームのみが単独正解し、準決勝進出! まさかまたステージに上がれるとは! チームメンバー堀内さんの知識がさえわたった敗者復活戦だった。

準決勝は4チーム×3セット。20問限定でそれぞれ1チームが勝ち抜け。このラウンドはJ-POP→歌謡曲→洋楽→アニメ特撮と、出題順が明示されている。「次の問題は歌謡曲だな」などと心の準備ができるわけだ。

「みんな、誤答を恐れずどんどん押しましょう!」
たった1問しか貢献してない私がなぜがリーダー面して声をかける。完全に調子に乗っている。

さすがにここまで来ると解答までのスピードも段違いにアップし、遅くとも2~3秒でランプが点灯する。全く押せない。

お酒も回ってきてみんなノリノリ!楽しい!

聴いたことがあっても曲名が咄嗟に出てこないパターン、サビを聴いても全く曲名がわからないパターン、この準決勝に至っては多くが後者だった。難易度も上がっており、スルー(誰も答えられない)も何問か出てきた。そんな時は司会の土屋さんが「わかる方いますか?」と会場に振ってくれ、大抵は誰かしらから正解が出る。
我がGチームは池田さんが『少年期』(武田鉄矢)を抜群のポイントで正解したものの、後が続かず残念ながらここで敗退。

決勝戦はHチーム、Nチーム、Tチームで20問限定の早押しイントロ。このラウンドはジャンルでは明示されず、出題順はランダムだ。

『あなたに』(MONGOL800)、『Venus』(Shocking Blue)、『THE SUMMER VACATION』(プリンセス・プリンセス)、『evolution』(浜崎あゆみ)と、さすが決勝戦のスピードでテンポよく正解していく。

とはいえ、ここまで来ると難問ぞろい。スルーや誤答もあり、20問終了で決着がつかない。
HチームとTチームに追加問題を出題しサドンデスを行うことに。

そして…ついに。

勝利を確信したガッツポーズとともにウィニングアンサー!

「サマーヌード!」
ピンポンピンポーン
「正解~!」

真心ブラザーズの『サマーヌード』でTチームの優勝が決定した。

1~3位のチームに「QUIZ JAPAN」の大門編集長より賞状が、優勝チームにはイントロマエストロの藤田さんより副賞の8cmCDが手渡された。
優勝のTチーム。おめでとうございます!

この3時間は一体なんだったんだろう。夢の中にいるような不思議な時間だった。なぜ1秒ほどしか聴かないタイミングでわかるのか、そして何よりなぜそのタイミングで押せるのか。イントロクイズ初体験の私としては謎だらけであったが、そこは経験と勘、慣れ、解けば解くほど体感で押せるようになるのだろう。1~2秒で押し、自信たっぷりに答える挑戦者たちは本当にカッコよかった。

この会場は温かい。失敗しても「大丈夫、大丈夫」と声を掛け合い、正解したら司会の方が「すごい!どうして知ってるの!?」と褒めちぎってくれる。とにかく気持ちがよく楽しい空間。そんな中でいい大人たちがお酒を飲みながら、クイズでガチンコの真剣勝負をしているとは、なんと素晴らしき理想の世界か。
ベテランの神押しを見ることもでき、初心者も居心地が悪くならないような雰囲気をつくってくれる。そんな『イントロクイズナイト』はリピーターが多いのも頷ける、素敵なイベントであった。年末あたりに次の開催があるかも、とのことだったので未体験の方はぜひ!

【ライタープロフィール】
海辺 暁子(かいべ あきこ)
3年間の上海勤務を2019年4月で終え、中国が大好きに。現在ロス中で、未だにYouTubeでなく現地の動画サイト(bilibiliやyouku)を視聴。クイズは昔から観る専門ですが、やってみたい気持ちも実は少々あったりします。

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