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『99人の壁』ふくらＰがジャンル「ものまね」で挑戦！「99秒の壁」でキサラ店長に挑む

2021年８月14日（土）放送の『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』は、ブロッカーに芸人100人が集結した「お笑いSP」。MC佐藤二朗も「やまかしい！」と一喝するほどの、史上最も騒々しい“壁”となった。 さらに「99秒の壁」では、QuizKnockメンバーのふくらＰがジャンル「ものまね」で挑戦。ものまね愛とクイズ力で、プロを倒すことができるのか!?

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次世代ものまね芸人クイズにキサラ店長が苦戦

「99秒の壁」は、ジャンル愛を持つチャレンジャーと、そのジャンルの専門家による１対１のバトル。お互い99秒の持ち時間があり、交互にクイズに解答する。先に持ち時間を使い切ったほうが負けだ。

ふくらＰは小学生のころ、ホリのものまねに衝撃を受け、それ以来ものまね番組のとりこになったという。そんなふくらＰの対戦相手は、数々のものまねタレントを輩出してきた「そっくり館キサラ」の店長・川倉正一さん。20年ものあいだ、“ものまねの聖地”で1500人以上の芸人を見極めてきたプロ中のプロである。

第１ラウンドは、TikTokで活躍する新世代モノマネ芸人をテーマにしたクイズ。「喉押さえマン」や「よよよちゃん」などしっかり押さえているふくらＰに対し、キサラ店長は緊張なのか守備範囲外なのか、２問連続不正解という厳しいスタート。

一方、ふくらＰも「洗顔ものまね連続クイズ」で苦戦する。洗顔フォームを使った顔モノマネを披露している美術家・杉浦由梨の写真から、「どの芸人の真似をしているか」を当てるクイズだった。

ものまね芸人に関するクイズというより、「芸人の顔をどれくらい認識しているか」が問われる問題。ふくらＰは「サンドウィッチマン」「フワちゃん」「宮下草薙」を落としてしまい、計24秒のロス。正解VTRには「似てる～！」と悔しがっていた。

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本物の平原綾香「Jupiter」を聞き分けろ

第１ラウンドを終え、タイムは60.4秒対48.1秒でふくらＰがリード。続く第２ラウンドは「ものまね超人からの挑戦状」。ものまね超人による渾身の歌まねと、歌手によるオリジナル音源を聞き比べ、どちらが本物かを当てるというもの。不正解になると１問につき５秒マイナスになってしまう。

１問目の米津玄師「馬と鹿」では、「ものまね王座」初出場初優勝の実力派・松浦航大が登場。ハイクオリティな歌まねに、ふくらPとキサラ店長で答が分かれるが……ふくらＰが正解！ 続く２問目、aiko「カブトムシ」vs山田七海でも、ふくらＰが単独正解を重ねる。

実はこのクイズ、よく聞くと歌声ではなく、バックの演奏も異なっているのが分かる。恐らくカラオケ音源を本物っぽく近づけようとしているのだが、「馬と鹿」のように音数が多いと、どうしても違いが目立ってしまうのだ。かつて同種のクイズをやっていた『ピラミッドダービー』（TBS）では、「本物はライブ音源を使う」「本物→偽物→本物とリレー形式にして、同じ場所を聞き比べさせない」と工夫していたりもした。

しかし、３問目の瑛人「香水」vsビューティーこくぶ、４問目の平原綾香「Jupiter」vs荒牧陽子は、もともと演奏がシンプルなだけに歌声が際立ち、超難問に！ あんなに騒がしかった芸人の壁が、静かに出題に耳を澄ませる。４問目では初めてふくらＰとキサラ店長の解答が揃ったが、結果は両者不正解。最後にものまね超人が勝利した形になった。

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残り0.1秒に「田村正和」を叫んだ理由

残りタイムはふくらＰ55.4秒に対し、キサラ店長33.1秒。22秒は大差だが、１問（制限時間15秒）で状況がひっくり返るのが「99秒の壁」の怖いところ。最終第3ラウンドは、どちらかがゼロになるまで交互に解答するサバイバルだ。

ふくらＰに出された１問目は「2021年５月コロッケが『？』の国立大学の名誉教授に任命された」という、ものまね界の時事問題。「？」に入る国名を、「あれ？どこだっけ……」と悩みながら「ボリビア」「チリ」「エクアドル」と答えてみるも正解に至らず、15秒のロス。正解は「キルギス」。昨年、無料の日本語教室を開校した功績がたたえられ、名誉教授に任命されたのだった。

対するキサラ店長は、「これは誰の若いころ？」というVTR問題で「コージー冨田」を即答。ふくらＰが答えられなかった同問題でも「ほいけんた」を当ててみせる。さすが、ものまねの歴史の生き証人……、となるも、「羽生ゆずれない」が思い出せず、なんと残りタイムは0.1秒に……！

一方、ふくらＰの残りタイムは25.4秒。次の問題「SNSで話題のこの芸人は誰？」では「三戸先生（三戸キャップ）」を当て、余裕で折り返す。キサラ店長への出題は「これは誇張しすぎた誰のものまね？」。ものまねで「誇張」といえばハリウッドザコシショウ。ザコシショウの代表作といえば古畑任三郎……という流れで、0.1秒に「田村正和！」で勝負をかけるが……残念ながらタイムアップ。正解は壁にいたザコシショウから実演で発表された（織田裕二でした）。

というわけで、今回の「99秒の壁」はふくらPが勝利。ご褒美として「そっくり館キサラ」の年間パスポート（飲み放題食べ放題つき）が送られたのだった。

既報の通り、『99人の壁』は2021年10月からレギュラー放送を終了し、不定期の特番として放送されることになった。同時期に『アタック25』の終了も決まり、これで現在放送中の視聴者参加型クイズ番組は全て終了することになる。

2018年10月レギュラー開始から丸３年。それぞれ得意ジャンルを持った100人がコロシアムを模したスタジオに一同に集結する、という形式から、「小学生vs東大生」などのマイナーチェンジを経て、コロナ禍となった2020年４月からはリモートによる早押しシステムで番組を継続していた。「99秒の壁」「99時間の壁」といった、新形式の模索も同時に続けられてきた。

だからこそ、今後の特番では当初の「１人vs99人」の戦いを見たい。一般の人たちが繰り広げるドラマと奇跡をまた見たい。もしかしたら自分も100万円が獲れるかも、という夢を見せてほしい。

最後に、特番時代からMCを務めてきた佐藤二朗が、レギュラー終了に寄せたツイートを紹介して終わろう。

【番組概要】
番組名：超逆境クイズバトル!! 99人の壁 芸人99人が集結！秘蔵映像公開！お笑いSP
放送日時：2021年８月14日（土）夜７時～
放送局：フジテレビ系
主宰・MC：佐藤二朗
解説：伊集院光
ブロッカー（壁）：アルコ＆ピース、インディアンス、ウエストランド、岡田圭右（ますだおかだ）、鬼越トマホーク、神奈月、きつね、ザ・マミィ、柴田英嗣（アンタッチャブル）、ちゅうえい（流れ星☆）、トム・ブラウン、永野、なすなかにし、ニッチェ、ハリウッドザコシショウ、もう中学生

番組公式サイト
https://www.fujitv.co.jp/99wall/

【ライタープロフィール】井上マサキ
路線図マニアでテレビっ子のライター。『99人の壁』でグランドスラム達成（ジャンル「路線図」）。著書に『たのしい路線図』。宮城県出身。二児の父。
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