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『東大王』ロザン宇治原率いる京大軍団襲来! 問題を聞き逃す大将たち

東大王

『東大王』twitterアカウント(@toudaiou_tbs)より

8月5日放送『東大王』は、芸能人チームの大将にロザン宇治原史規が2回目の登場。前回(2020年1月8日放送)では難読漢字を誤答し、鈴木光との早押し対決に破れるなど散々だった宇治原。今回は京大出身者5名を引き連れ「2回(も)負けないっしょ」と豪語。その自信通りの結果になるのか、はたまた敗戦への「フラグ」になってしまうのか?

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「月の土地1200坪の値段」をどうやって推測するか?

先週に引き続き、東大王チームは鈴木光と砂川伸哉が学業のため欠席。候補生3人がフル出場した5名で戦う。1stステージは「4択クロック」。数字が答えとなる4択クイズのため、問題から答えをいかに推測するかが鍵。例えば「日本の100歳以上の高齢者の数は?」という問題。ジャスコ林は「1県あたり何人いるか?」を考え、それに47をかけて選択肢を絞り込んだという。答えを知らなくても、正解にはたどりつけることを証明した。

ただ、どう推測したらいいか悩む問題もある。鶴崎修功vsロザン宇治原&辰巳琢郎の大将戦で出題されたのは「月の土地を約1200坪購入したときの値段は?」。時計の針が回り、2700円、2万7000円、27万円、270万円と選択肢が全てオープンするが、両チームともボタンを押さない。地球の土地に比べて月の土地はいくらか……と、比較するわけにもいかず、どう推測したらいいかわからない。

2周目。「27万円」で鶴崎がボタンを押すが不正解。ここで宇治原は、あえて自分からボタンを押さなかったことを匂わせる。自分も相手も答えに確証がない。どうせ勘で答えるなら、相手に答えさせて選択肢を減らそうという大胆な作戦……だったのだが、自分たちも「270万円」で不正解になってしまう。

この問題、答えに確証を持っていたのはMCのヒロミ。「(月に)行けないんだよ!行けないのにこんなわけ無いじゃないかよ!」とツッコミを入れる。月の土地を買うなんて夢を買うようなもの、そんなものに高額の値をつけたって売れるわけがない……と、ビジネスの「相場観」から高額の選択肢を消していた。実業家の顔も持つヒロミならではのアプローチだった。

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京大軍団が4人連続失格! 宇治原、問題を聞き逃す痛恨のミス

1stステージは東大王チームの勝利に終わり、2ndステージは「難問オセロ」。出題は「難読漢字 魚の名前」。前回、前々回と芸能人チームの大逆転が続いたが、今回はその立役者である“オセ朗太”こと宮川一朗太が不在。伊沢拓司がオセロの司令塔となるが、先攻後攻を決めるジャンケンでロザン宇治原が負け、オセロでは不利な先攻に。「何しに来たの?」と散々イジられる。

その後も芸能人チームは逆境が続く。17番「黒漫魚(マグロ)」で山下真司含む4人が失格、さらに29番「鮊子(イカナゴ)」で京大出身者3人が失格し、大将のロザン宇治原も自信がない。伊沢に「俺とお前の仲やないか」と29番を変えるようごねても訴えが通らない。さらに「魚の名前」という前提を聞き逃し「カラスミ」と答える痛恨のミス。

一方の東大王チームは着実に正解を重ねていく。伊藤七海が角の32番「犂頭魚」を「シイラ」と誤答しても、続く紀野紗良が「シュモクザメ」で正解しカバー。ジャスコ林が角の1番「寄魚」をきちんと「シイラ」と読んで先輩としての意地を見せる。中盤から終盤にかけて芸能人チームをジワジワと追い詰め、最終的には逆転。前回は最後の6番を開ける前に芸能人チームの勝利が確定したが、今回は最後の6番を残して東大王チームが勝利。“オセ朗太”がいない間に、嫌な流れを断ち切ることができた。

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候補生が勝負をけん引。富永美樹は「SSSランク」に

ファイナルステージは「全員一斉早押しバトル」。ここまで東大王チームが2勝しているので、伊沢の参戦はなし。「油断はできない」と気を引き締める鶴崎だったが……1問目の「ひらめき問題」で「文字が表している植物」を答えるのに「馬」と答えてしまった。両手で顔を覆って恥ずかしがる鶴崎に、「宇治原!」とガヤを飛ばすFUJIWARA藤本。「宇治原=問題を聞いてないこと」という等式ができてしまった。

その後1問目は伊藤が正解。2問目の「ひらめき問題」、「空欄に同じ言葉を入れて出来る職業は?」という前振りで「??? ??? ???めいし」が出た瞬間に岡本沙紀が押した。前振りの時点で「救急救命士」だと当たりをつけていたという。4問目の英英辞典問題でも岡本沙紀が「dictionary」で正解。候補生が勝負をけん引する。

芸能人チームも負けてはいない。正解を重ねたのは京大軍団……ではなく、富永美樹だった。ご当地PR動画問題では「別府市」、MRIで撮影された物を当てる問題では「ブロッコリー」を当て、ついにSSランクからSSSランクに昇格。「(そんなランクが)あったんですね」とMCも驚く活躍ぶり。

しかし7問目の城問題は鶴崎が「会津若松城」を当て、東大王チームがリーチ。8問目は展覧会のニュース映像から画家の名前を当てるもの。場所は上野の国立西洋美術館、開会式にスペインのエレナ王女が出席、そして絵が映し出された瞬間、ボタンを押したのは紀野。スペインの画家、というヒントは既に出ている。正解を導くには、一瞬でも絵を認識できればいい。その一瞬で宗教画だと分かった紀野は、スペインの宗教画家「エル・グレコ」と解答。思考が描いた道筋のとおり、この解答がウイニングアンサーに! 東大王チームは連勝を「4」に伸ばした。

結局この日、ロザン宇治原は正解ゼロ。オセロでジャンケンにも負けるという、全くいいところ無しの結果に。出禁を匂わせられるなか、大将ではなく「一番下からやらせてください」と食い下がる宇治原に、MC陣は「(ランク的に)お侍ちゃんと同等」「お侍ちゃんと町人くんで」と無茶振り。その提案すらも「……衣装だけ用意していただいていいですか」と飲む宇治原、次回の出演が楽しみとなった。

『東大王』(2020年8月5日放送)
司会:ヒロミ、山里亮太
解説:伊沢拓司
東大王チーム:鶴崎修功、林輝幸、紀野紗良、岡本沙紀、伊藤七海
芸能人チーム:宇治原史規(ロザン)、辰巳琢郎、富永美樹、ななせ、原西孝幸(FUJIWARA)、藤本敏史(FUJIWARA)、松尾依里佳、松嶋桃、横山由依(AKB48)、皆川勇気(ネイビーズアフロ)、山下真司、山西惇

【ライタープロフィール】

井上マサキ
路線図マニアでテレビっ子のライター。『99人の壁』でグランドスラム達成(ジャンル「路線図」)。著書に『たのしい路線図』。宮城県出身。二児の父。

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