――『ナナサン』出演以降はテレビでクイズ番組を目にする機会も増えたのではないかと思いますが、そういった番組に出てみたいというお気持ちは?
中村 僕はずっと出てみたいなと思っています。『99人の壁』とか『ミラクル9』とか『ネプリーグ』とか。『Qさま!!』までいくとちょっとレベルが足りないんですけど(笑)。
西井 すごいねぇ。僕も出てみたい気持ちはあるんですけど、考えているうちにタイムアップして何も答えられないかもしれないし、ちょっと怖いですね。……でも、チーム「ナナマル サンバツ」として出るなら、怖くないかも。「僕たちこういう舞台をやってまして」っていうので。
中村 いいね。番宣みたいな感じでね(笑)。ただ、僕たちってすごく知識が偏っている気がするんですよね。問題集はやり込んでいるけど、時事問題だとか、違う角度で来られるとみんな固まってしまうので(笑)。
――そこはさらにいろんな方面の知識を吸収していただくとして(笑)。このカンパニーのメンバーとともに別のチームと対決する、というのもきっと新鮮でしょうね。
西井 そうですね。ずっとカンパニー内で別れて競ってきたので。今後ほかにクイズを題材にした舞台が出てきたら、それぞれの舞台がありつつ、「『ナナマルサンバツ』対『○○○○』」みたいな舞台を新たに生み出せそうだなとも思っています。
中村 あー、楽しそう!
――ちなみにお二人は最近、クイズ以外で情熱を傾けていることって何かありますか?
中村 僕は、海外サッカーですかね。小学生のときから高1までサッカーをやっていたんですけど、最近プロジェクターを買ったので、それを使ってずーっと中継を見ています(笑)。23時からの試合を見て、24時からの試合を見て、25時半からの試合を見て、27時からの試合を見て、28時からの試合を見て……みたいな。
西井 夜更かし……だね(笑)。夜更かしに情熱を注いだと。
中村 そう(笑)。試合があるのはだいたい水曜日と土日なんですけど、その時期だけは寝られないです(笑)。
西井 僕は、以前から時間があるときはよく料理をしているんですけど、こういう状況になってからは新しい料理に挑戦していますね。洗濯機なんかをずっと眺めちゃうタイプなんで、煮込み料理を作ってボコボコと煮えている様子を眺めたり、専用の鍋を買ってチーズダッカルビやサムギョプサルを作ってみたり、家族や友達と「キャラまんをいかにかわいく作れるか選手権」をしたり(笑)。
中村 へ〜! 楽しそうなことやってますね。
西井 いろいろ作って楽しんでます。
――なるほど、ありがとうございます。舞台『ナナサン』のこれまでを振り返ったとき、本作はお二人にとってどんな現場でしょうか?
西井 すごく根を詰めるわけでもないし、「抜くところは抜こうぜ」というスタンスなので、僕にとっては一番のびのび、作らずにいられる現場ですね。
中村 稽古が始まって3、4日ぐらいはまだ台本が完成していないこともあって、稽古自体は何シーンかやったらおしまいなんですけど、残った時間はみんなでクイズ大会をしていたんです(笑)。そういうふうに楽しくやりつつ、引き締めるべきところはちゃんと引き締めてやるので、この座組はすごく好きです。
西井 追い詰めて追い詰めて滲み出たものを良しとする現場があったり、すごくピリピリしていて「お前にそんな時間はない」なんて言われる現場もあったりするなかで、大歳さんははんなりしているんですよね。
中村 確かにいつも笑っていて、出てくる言葉も「いや、それはないよー(笑)」とか「それもいいね!」みたいな感じですね。
西井 あんまり否定はされないね。あからさまに違うことをやると冗談で「ひっぱたくぞ」って言われるんですけど(笑)。思い通りにならないときもディスカッションして一つ一つ解消しながら進めてもらえますし、大歳さんが悩みながらやられている姿を見ているぶん僕たちも優しくなれるというか、「大歳さん、ほら、水飲んでください」って言える空気があります。
――ちゃんとみんなで作り上げることができる現場なんですね。
中村 文蔵の4人は一緒にいるシーンが多いから、よく集まって「あそこのシーンもっとこうしようよ」っていろいろと話していた印象があります。
西井 うん。そういうのも(笹島学人役の)小澤(亮太)くんを筆頭にやっていますね。小澤くん、大歳さんのことを「あいつ」って呼んでて(笑)。
中村 あははっ(笑)。そうだね。
西井 「あいつのことびっくりさせようぜ!」っていうイタズラ心で始まったものに対して「良かったよ!」と言ってもらえることがあるので、みんなでうきうきしながらやっています。安牌を狙っていくと指摘されることが多くて、「何かをやることが大切なんだな」というのは稽古のたびに教わっているんですけど……。いろいろやりましたねぇ(笑)。大歳さんの許可を取らずに本番でみんなでボケる、とか。
中村 え、そんなのあったっけ? そのとき僕もいた?
西井 いや、いなかった。真理のお兄ちゃんのチャックのくだりのことなんですけど。
中村 あー! うんうんうん。
西井 収録日って中だるみの時期で、そういうときに小澤くんが「もうちょっと面白味を足してみよう」って案を出してくれるんですね。笹島学人という”役としての先輩”と、小澤亮太という”人間としての先輩”がリンクしていて、その安心感は大きいですよね。「頼って大丈夫かな?」じゃなくて、「頼る」(笑)。