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INTERVIEW

TVアニメ『ナナマル サンバツ』堀江瞬×石川界人×佐藤拓也×畠中祐インタビュー

TVアニメ『ナナマル サンバツ』堀江瞬×石川界人×佐藤拓也×畠中祐インタビュー
越山識役
堀江 瞬 Horie Syun
1993年、大阪府生まれ。代表作に『12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~』(桧山一翔)、『アイドルマスター SideM』(ピエール)、『十二大戦』(寝住)など。御来屋千智役
石川 界人 Kaito Ishikawa
1993年、東京都生まれ。代表作に『翠星のガルガンティア』(レド)、『境界のRINNE』(六道りんね)、『ハイキュー!!』(影山飛雄)など。笹島学人役
佐藤 拓也 Takuya Sato
1984年、宮城県生まれ。代表作に『カードファイト!! ヴァンガード』(櫂トシキ)、『ガンダム Gのレコンギスタ』(ルイン・リー)、『ジョジョの奇妙な冒険』(シーザー・アントニオ・ツェペリ)など。井上大将役
畠中 祐 Tasuku Hatanaka
1994年、神奈川県生まれ。代表作に『遊☆戯☆王ZEXAL』(九十九遊馬)、『うしおととら』(蒼月潮)、『甲鉄城のカバネリ(生駒)など。7月よりいよいよ放送がスタートするTVアニメ『ナナマル サンバツ』。放送に先駆け、部活として競技クイズに打ち込む高校生たちを演じる4人のキャストに作品にかける意気込みを伺った。

――『ナナマル サンバツ』という作品の印象について教えてください。まずは主人公の越山識を演じられる堀江さんからお願いします。

堀江:僕は今までクイズというものは「お茶の間で見て楽しむもの」というイメージでしたので、この作品を通してすごく印象が変わりました。『ナナマルサンバツ』は競技クイズというものを題材にしたアニメで、見て楽しむだけでは気づけなかったクイズの奥深さが描かれます。早押しクイズひとつ取っても、「どのタイミングで早押しボタンを押すか」とか、「押したタイミングは正しかったのか」とか、実はテレビで見るだけではわからない知識と技術をフルに動員した戦いがあるんだってことがわかって、それが僕にとってすごく衝撃的でした。

――続いて、越山識の先輩であるクイズ研究会会長・笹島学人役の佐藤さん、お願いします。

佐藤:僕にとっても『高校生クイズ』に代表されるクイズ番組というものは、どこか自分とは違う世界、テレビの中の出来事だなと思っていたところがあったんです。ただ、子どもの頃からクイズに熱意を傾ける人に憧れみたいなものはありまして。僕自身も高校生の頃は『高校生クイズ』を観て「やってみたいな」と思いながらも、実際のクイズ番組に出演するほどの度胸はなかったんです。でも、今回この作品に出演させていただいて「競技クイズ」の世界を覗くことになり、たまたま僕の人生の中でクイズを身近に感じる機会がなかっただけで、実はこんなにも楽しくて奥深い世界があったんだということを、作品を通して実感しているところです。

――ちなみに佐藤さんは、元からクイズ番組がお好きだったのですか?

佐藤:わりと観てましたね。日本テレビさんでいえば、『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』の「何ができるんでしょうか」クイズがすごく好きでしたね。もちろん『高校生クイズ』は毎年観てます。たぶん今年からは観方も変わってくるんだろうなと思いますね。

――そうでしたか。では、話を戻させていただきます。文蔵高校1年生・井上大将役の畠中さんはいかがですか?

畠中:はい。この作品が描いている競技クイズには、正解者がいれば不正解者がいて、勝ち負けがはっきりする競技ならではの厳しさもあるんですけど、勝者が敗者に投げかけたり健闘を称えたりする姿など、随所に優しさが見られて、すごく温もりを感じました。だからこそ、クイズのバトルがものすごく人間臭く泥臭く描かれていて、まるでスポーツ漫画を読んでいるような熱量がある作品です。現場にもその熱を少しでも持ってこれたらなと思いますし、僕自身もその熱量を表現できるように、作品に取り組んでいかなければと心から思います。

――最後に文蔵と戦う宮浦高校の御来屋千智を演じられる石川さんです。

石川:『ナナマル サンバツ』はスポーツ物に近い熱をもっているんですけど、体を動かすものではないので、スポーツ物とはまた違う熱なんだと思うんです。頭脳戦ですけど、反射神経も必要とされていたり、努力で培ってきたものをフルで活用したりする部分はスポーツに非常に近い。でも、いざ競技になればボールを打つでも蹴るでもなく、ボタンに置かれた指を動かすのみ。その違いをわかりやすく、ものすごく丁寧に描いている作品だなと思いました。

――では、それぞれのキャラクターを演じる上で、どのようなことを意識されていますでしょうか?

堀江:僕が演じさせていただく識君は、競技クイズの世界にひょんなことから飛び込んだ男の子です。最初はすごく引っ込み思案で気弱な男の子だったんですけど、競技クイズを通して負ける悔しさや勝利する喜びを経験して、ひとりの男の子としてすごく成長していくんですね。ですから、マイクの前に立つときに心がけているのは「ただ気弱でおとなしいだけの識くんにならないように」ということです。例えば、答えを口にする一言にも熱を込めて、クイズが本当に好きなんだっていう彼の思いを表現したいと思っています。

佐藤:笹島を演じる時に大事にしていることは、まず大きな声を出すことです(笑)。彼はクイズ研究会の会長でもありますし、言っていることの意味はよくわからないけど、何かすごく納得させられるというような、台詞に説得力が感じられるように心がけています。競技クイズを知らない方と今まさに競技クイズに身を投じてらっしゃる方の間にある空白を、お芝居であるとか、チームワーク、熱意みたいなものを駆使して埋められるように演じていきたいと思います。

畠中:僕が演じさせていただく井上は、識とは違って「深見さんがかわいいから」っていう理由でクイズ研究会に入った男の子なんです。一見すると器用に人と付き合えているようで実は不器用、というような等身大の男子高校生でもあるので、僕自身も何も飾らずに、井上の気持ちを素直に出していけたらなと思います。

石川:御来屋は、競技クイズの経験者で部員からも一目置かれているキャラクターで、識君のライバルです。無愛想で大人気ないと見られがちなんですけど、僕は全然そう思わなくて。スポーツに近い熱をもっているからこそ競技クイズが本当に好きで、だから自然と負けず嫌いになるんだと思うんです。そういう御来屋の気持ちを大切にして演じていきたいですし、識が力をつけて後ろから追いついてくるまでの御来屋の心の移り変わりを表現するのも僕に与えられた役目だと思うので、1話1話、大切に演じていきたいと思います。

――皆さん自身が挑戦されるとしたら、競技クイズは難しそうですか?

堀江:問題を全部読める状態で解けるのであれば、もしかしたら対応できる問題もあるかもしれないんですけど、いざ自分たちが早押しでクイズに参加したら、「確定ポイント」がわからないので……。先にボタンを押されてしまって、「まだ問題文を聞きたかったのに!」って思うことのほうが多そうです(笑)。

佐藤:そうですね。やっぱり問題は難易度じゃなくて瞬発力ですよね。耳で聞いて「確定ポイント」で早押しをするとなると、全然自信はないですね。それに僕は、今まで生きてきて「ダス・ゲマイネ(太宰治の小説)」という言葉を口にしたことはないので、どちらにしろ答えられないですね!

一同:(笑)

佐藤:識君の場合は、幼少の頃から本に親しんでいたから答えられた思うんですけど。そういうふうに、人によって得意・不得意があるというのも面白いですし、一方で「ベタ問」と呼ばれる定番問題をただ知っていても無敵ではない、というのも、クイズの面白さだなと思っていますね。

畠中:僕は原作で読んでいても、台本で読んでいても、一個も答えられなかったです……。“非核三原則”ですら危ういレベルだったので……。

佐藤:あれ? つい最近まで大学生じゃなかったっけ?

石川:大学生がみんな優秀だと思わないでくださいよ!

一同:(笑)

――最後に『ナナマル サンバツ』の放送を楽しみにしている方々に、メッセージをお願いします。

石川:先ほども言いましたけど、スポーツものに近い作品ですが、頭を使うというところで、また違った熱を楽しめるのではないかと思いますので、ぜひ最後まで見てください。よろしくお願いします!

畠中:この作品の魅力である「0.01秒の世界」。その緊張感やスピード感はこれからも現場で必要なことだと思います。その緊張感をみなさんに伝えられるように、そして、その中にある楽しさを見出していただけるように作品に取り組んでいきたいと思いますので、皆さんもそこに注目して見てほしいです。

佐藤:きっとこの番組に触れることで、クイズ番組を見るときの視点がひとつ増えるのではないかと思います。もっといえば、皆さんの人生の楽しみをひとつ増やすきっかけになれればいいなと思います。

堀江:競技クイズというものにあまり馴染みのない方が多いと思うのですが、この作品を通してクイズの奥深さみたいなものを知っていただきたいです。例えば、劇中で御来屋が「なぜや…」という、たった3文字で答えがわかるシーンがあるんですけど、競技クイズの知識がないと「え、この人なんで3文字でわかったんだ!?」って驚くと思うんです。実はこういうところにも競技クイズの技術が隠されていて、その辺もアニメで紐解かれますので、そんな競技クイズの魅力を堪能していただけたらなと思います。

©杉基イクラ/KADOKAWA ©7○3×クイズ研究会

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