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【クイズイベント突撃レポ】日本初のクイズ専門店「ソーダライト」に行ってみた

「ライターさんもぜひ参加してくださいね」
「え!」

文京区にあるクイズプレイスペース「ソーダライト」に行ってきました。
取材ということで、見学だけのつもりだったのだが、到着するや否や冒頭のお言葉。のっけから取材どころではなく緊張状態。
完全に中の人気分で参加者を出迎えていたのに…恥ずかしい。

ソーダライトはこちらのビルの2階にある。

参加させてもらったのは、かつて数多のクイズ番組でブイブイ言わせた、齊藤喜徳さん企画の「ビギナークラス」。齊藤さんといえば、90年代に放送された『FNS1憶2000万人のクイズ王決定戦!』や『史上最強のクイズ王決定戦』などで大活躍したクイズレジェンドだ。しかも、かつて人気を博したフジテレビの長寿番組『なるほど!ザ・ワールド』にも解答者として出演したことがあるらしい。あれって芸能人が出る番組では…すごい。さらに現在はクイズの地位向上などを目的とした「一般社団法人日本クイズ協会」の代表理事もされている。

クイズ番組を荒らしまくった男、齊藤喜徳さん

そんなにすごいお方が、自らクイズの問題を作り、企画をしてくれ、解説もしてくれるそんなイベント。始まる前から楽しみしかない。
ちなみにクイズは観る専門の私。5~6年前にとあるオープンクイズイベントに参加したものの、当たり前のように予選落ち。敗者復活の早押しクイズでも全くボタンが押せず、参加した感は全くなかった。

今回参加したビギナークラスの説明にはこのようにある。
「クイズ未経験者や、大会などの参加経験がない方。大会出場経験はあるものの、なかなか予選突破できない方に適したクラス。」
なかなか予選突破できない方……まさしく私ではないか。よし、頑張ろう!

そこまで広くなく、隣の人との距離が近い感じがいい。

今回の参加者は私含め16名。満席である。まずはボタンチェックとともに自己紹介。
リピーターの方が多い。はじめは友人に誘われて来たがハマってしまい今回は一人で来たという方や、一つ下の「スタータークラス」に何度か参加していたが、齋藤さんからのアドバイスで今回初めてこちらのクラスに来た方など。他にも『ウルトラクイズ』からクイズが好きになった方(私と同じだ!)から、大学クイズ研究会の学生さんまでバラエティに富んだ顔ぶれだ。
「前回ボタンが押せて楽しかったのでまた来ました!」と無邪気に言う若い参加者もおり、こんな風に言ってくれたら企画者冥利に尽きるだろうな、と全く企画者ではない私がなぜか嬉しくなってしまった。
今回はみなさん一人で来ているようだ。一人でも気兼ねなく来れる雰囲気、いい。

目の前には早押しボタン。『ウルトラクイズ』世代としては、これだけでも興奮するには十分だ。

その昔、長戸勇人さんの著書『クイズは創造力』で学んだ「押し込み」の深さを確認してみたくなる。そんな知識だけは一人前の私。しかし押し込みの深さはほとんどなく、齋藤さんの説明の最中にピーンとボタンが反応してしまい失笑が漏れる。ごめんなさい…。ずぶの素人なのに押し込み確認しようとしてごめんなさい…。
※押し込み…少しでも解答ランプが早く点くように、機械が反応するギリギリまでボタンを押し込んでおく、その世界では割と知られた技

さて、気を取り直していよいよクイズスタート。
これから2時間ぶっ通しでクイズをする。『アタック25』は30分。2時間というと特番レベルだ。さすがに長いのではないだろうか。

まず第1ラウンドは、かつての名番組を組み合わせたかのような「ウルトラアップダウンコンボ」。正解すれば+1ポイント。不正解なら-1ポイントで、連答すれば2ポイント、3ポイントと増えていく。3問連続で正解すれば6ポイントが入るというわけだ。不正解でもダブルチャンス、トリプルチャンスがある。

始まってから数問は緊張からか皆誤答が続くが、司会の齊藤さんが優しくフォローしてくれる。
「あーそっちじゃない、残念」
「上のクラスでも同じ誤答がありましたね」
正直私も、間違ったら恥ずかしいなという気持ちから緊張して全く押せなかったが、勇気を出してみようかなという気持ちになってきた。
場の空気は温まり、いい感じで正解も出始める。
「ちょっと難しめの問題でしたが、お見事ですね。この辺をとれると上のクラスでも十分に戦えますよ」
そんな言葉を掛けられる参加者もいた。

さらにこんな問題。
出題者「問題。グリム童話『オオカミと七ひきの子ヤギ』でオオカミが… 」
(ポーン)
解答者「チョークの粉」
出題者「正解!」
非常に早いポイントで押していた解答者に対し齊藤さんがアドバイス。
「声を良くしようとして飲んだのは何?という問題だったので正解ですが、手をごまかそうとして小麦粉を塗ったというパターンもあるので、ちょっと早すぎますね。危ないですよ。でもお見事です」
上のクラスに行くと様々なパターンの問題も出されることからの、的確なアドバイスだった。

それ以降も齊藤さんは問題の解説を面白おかしくはさみつつ、アドバイスもしながら進行していった。私はというと、問題を最後まで聞いて答えた1問と、あとは誤答ばかりであった。(押し込みの確認をする必要はなかった…)

その後は、4人1組になり、答えが4文字になるクイズを1人1文字ずつ解答する形式の「チームでボードクイズ」、そして低い点数の者も得点のチャンスがある「プロモーション」が行われた。「チームでボードクイズ」は、全員が分かっていれば4文字正解で4点だが、うち2人だけ正解でも2点入る。なんとなくのイメージで文字を入れても雰囲気で当たることがあるのが面白い。

こちらが「チームでボードクイズ」

ふと時計を見ると、すでにクイズ開始から1時間半が経過しており、残り30分となっていた。早い!
とにかく齊藤さんの解説、突っ込みが絶妙で、まったく時間を感じさせない。さすが『なるほど!ザ・ワールド』でキンキンと渡りあったお方である。

最後は『アタック25』のようにオセロ形式で陣地を取っていくクイズが行われ、全4ラウンドが終了した。

成績上位だった4名で記念写真
成績はこのようにホワイトボードで集計される。

あっというまの2時間で、終わってみれば私はなんと最下位。クイズ番組はそれなりに見ているのでそこそこ行けるかと思ったが、全く歯が立たなかった。
しかし非常に楽しかった。
あの問題で思い切ってボタンを押せばよかった。もう少しで思い出せそうな問題もあったのに躊躇してしまい押せなかった。等々終わってから色々な気持ちが押し寄せてきて、とにかく悔しい。
最下位だった私でさえも最後まで聞けば答えがわかる問題が多数出題されており、難易度も絶妙だと思う。
「やりようによってはもう少し上に行けたな」
なんて生意気な感想を持ってしまうくらい、色々絶妙だった。押してから1~2秒考え、それから解答を導き出すという慣れた技を見せる参加者もいたが、それをやって思い出せる自信がないところがまだ駄目だ。悔しい気持ちになったのは私だけではなかったようで、「もっと強くなりたい」と問題集を買って帰る者もいた。

終了後、参加者たちは齊藤さんに強くなるコツなどを聞いていた。

最後に、どのような方たちにこのイベントに来てほしいのかを、齊藤さんに聞いてみた。

「みんな歓迎なんですけど、特に初心者に来てほしいですね。『みんはや』(※『みんなで早押しクイズ』という早押しクイズアプリ)やSkypeなど、今の時代はオンラインでのクイズも多くなってきていますが、こういう時代だからこそ、あえてリアルの場でやるとまた違った面白さがあると思うんですよ。昔からクイズ番組は見ていたけど、実際にやる場がないという層はわりと多いと思っていて、そういう人たちが来てくれたらどんどん層が厚くなると思うんですね。ずっとクイズをやっていた人が見落としていた気づきも得られるかもしれません。あぁ、そういう視点があったかと。新しい人たちがどんどん入ってくると、もっと盛り上がると思うんです」

さすが日本クイズ協会代表理事。この場だけではなく、クイズ界全体を盛り上げるために色々な考えがあるようで、もっともっとお話を聞いていたかった。

イベントの予定はびっしり

私が以前参加した、上級者向けのオープン大会ではまったく「やった感」がなかったが、今回は悔しいと思えるほど楽しかった。いずれはオープン大会で少しは活躍してみたいなどと、調子に乗ってしまうくらいに。

そんな調子に乗った私を制するよう、齊藤さんは優しく言った。
「次回はスタータークラスで待ってますね」
※スタータークラス…今回より一つ下のクラス
「はい…」と震え声を絞り出し、会場を後にした。
よし、基礎から始めようか。

【ライタープロフィール】
海辺 暁子(かいべ あきこ)
3年間の上海勤務を2019年4月で終え、中国が大好きに。現在ロス中で、未だにYouTubeでなく現地の動画サイト(bilibiliやyouku)を視聴。クイズは昔から観る専門ですが、やってみたい気持ちも実は少々あったりします。

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