久々の視聴者参加型クイズ番組としてレギュラー化が決まった『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(フジテレビ系、毎週土曜 19:00~20:00)。「自分の得意ジャンル」を武器に、100万円を賭けて、四方を囲んだ99人のブロッカーとクイズで対決する話題のクイズ番組だが、初回放送に先駆けて、10月6日(土)、都内スタジオにて番組収録と囲み取材が行われた。レギュラー番組のMCはもちろん、19時台の番組に出ることすらなかったという俳優の佐藤二朗が、レギュラー1回目の収録にかける意気込みを語った。
--レギュラー化について率直な感想をお聞かせください。
佐藤 49年生きてきて、周りの熱に押されてやっちゃうのは初めてかもしれない。そんなことがあってもいいかなと思ってがんばります。僕は役者だし、もともとは華やかな場に、人前に出る人間じゃないと思っていて。なので、この番組も役者としてクイズの闘技場の主催者を演じるつもりでやっているんですが、さすがにレギュラーとなると…と思って、それで嫁に相談したら、嫁は「そんなに長く続くとは思わないから、与えられた期間を思いっきりやりな」と言っていて、それをこの前、(企画・演出の)千葉(悠矢)と制作統括の浜野(貴敏)さんに伝えたら大爆笑していました。
--俳優仲間の反響はいかがですか?
佐藤 山田孝之がニヤニヤしながら『見ましたよ~』みたいな感じで言ってきました。あと、佐々木蔵之介には『お前はバラエティーに魂を売ったのか』と言われましたが、もちろん売ってません(笑)。
--今後、バラエティーへの進出を期待する声もありますが…。
佐藤 いえ、ないです(キッパリ)。芸人の方々の話術というのは、学校で一番おもしろい奴とか、そんなレベルじゃない。本当に笑いの兵器のような感じで、本当にプロとして尊敬しています。なので、僕がそっちの方でやるっていうつもりは全くないですね。正直言うと、MCも『99人の壁』だけにしようと思っています。
--『99人の壁』は出場者も一般参加者ですが、どのようにコントロールされていますか?
佐藤 そもそも僕はコントロールしてませんからね。むしろ出場者の皆さんにコントロールされてる感じです。僕自身がお茶の間で楽しんでいるつもりでやっていますんで、皆さんリラックスしてくれるんでしょうね。僕はたぶん周りの人に劣等感を感じさせないんじゃないかな。
--センターに来た人にはどんな感じで接してらっしゃいますか?
佐藤 意外とみんなセンターでは堂々としてるんですよ。(初回で)緊張していたのは能町みね子さんだけでした(笑)。あとToshIさんも最初は緊張して口が渇いてたんですけど、正解していくうちにどんどんゾーンに入っていったのを目の当たりにしました。一般の方は、特に子供なんか、全く緊張してるように見えないんですよ。「自分ちじゃねーぞ!」って言いたくなる感じなので(笑)。緊張してる人に「緊張しないで」って言ったら余計緊張しちゃうと思うので、温かく見守るだけです。
--8月に放送された3回目の特番『夏の大花火』はギャラクシー賞の8月月間賞(テレビ部門)を受賞しましたね。
佐藤 これまでは(フジテレビの)『がんばった大賞』で、NGシーンでいただいたのが唯一の賞だったので、うれしかったですね。明らかに番組がもらった賞なんですけど、その一員として光栄だなと思いました。あんまり数字(視聴率)が良くなかったのに、番組のクオリティを見ていただいてるということに、僕が言うのは口はばったいですけど、「テレビはオワコン」とかよく言いますけど、全然まだまだ希望はあるなという感じはしましたね。
--演技では賞を獲られていないのは意外ですね。
佐藤 俺、結構いい芝居してると思うんですけどねー! 『幼獣マメシバ』なんてけっこう賞獲りそうじゃないですか! 何にも引っかかんないんだよね(笑)。
--衣装についてはいかがですか? 佐藤さんの意向が反映されているのか、それとも着させられているのでしょうか?
佐藤 よくぞ聞いてくれました! 着させられてます(笑)。ただ、これも不思議なもので、4回目となると、ちょっと気に入り始めています。今日も「おっ、今日、いいんじゃない?俺」みたいに鏡で見たり。周りには概ね好評ですね。僕、髪の毛を上げることがあまりなかったんですけど、地下闘技場っぽい雰囲気でオールバックにしたんです。僕、けっこうおでこの形がいいんですよね。……って、これ、皆さんが知りたい情報じゃなかった?(笑)
--これからレギュラー化に向けての作戦はありますか?
佐藤 いやあ、僕は正直、なんにも考えてないんですよ。(隣りの千葉Dを見て)……千葉、なんかある?
千葉 毎週できるというメリットは、100人の出場者のキャラクターを作れるんじゃないかという点ですね。クイズ番組って、わりと毎週別物だと思うんですけど、この番組はせっかく100人もの方がいるので、「またあの人が出た!」とか「ずっと気になってたあのジャンルの人はいつセンターに行くんだろう」とか、そういうストーリーを見せたり、100人の中からスターが生まれていくというのがいいんじゃないかなと思っています。
佐藤 100人を集めるのだって大変だよね。毎回オーディションしてね。何より問題を作る人が大変なんです。だって、100人分を5問どころか予備も含めて用意して、しかも大部分が無駄になるかもしれないわけですからね。だから千葉は「1年に4回ぐらいの季節の風物詩みたいな番組になれたらいいと思います」って言ってたんだよね。それがレギュラーになって、その大変さをどうクリアしていくのか。そこも楽しみにしてほしいと思います。
10月20日(土)の初回放送は午後7時から9時までの2時間スペシャル。MC・佐藤二朗の挑戦と、新たなクイズスターの誕生をぜひその目で確かめてほしい。
番組概要
≪タイトル≫
『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』
≪放送≫
2018年10月20日(土)スタート
≪MC≫
佐藤二朗
≪スタッフ≫
制作統括:濱野貴敏
チーフプロデューサー:木月洋介
演出:千葉悠矢
制作著作:フジテレビ