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ユーザー主導による「クイズマジックアカデミー」最大の大会「賢竜杯X」開催!!

ユーザー主導による「クイズマジックアカデミー」最大の大会「賢竜杯X」開催!!

1月9日(土)から10日(日)にかけて、埼玉県新座市のゲームセンター・デイトナ志木で「賢竜杯X」が開催された。賢竜杯はユーザー主導による「クイズマジックアカデミー」(QMA)の大規模大会のシリーズ名で、2004年に第1回が開かれて以降、開催地を変えながら継続的に運営されてきた。本大会は今回で10回目を迎える。注目度はきわめて高く、多くのプレイヤーがこの大会を目標に研鑽を積んでいる。9日、10日の本戦以前にも、全国各地のゲームセンターでシード権を賭けた地方予選が、のべ50大会以上開かれた。

今回の賢竜杯Xは、前回大会から2年ぶりの開催となる。昨年リニューアルオープンしたデイトナ志木を2日間にわたって貸し切り、他の店舗から筐体を借りて全16台を同時使用するといえば、その規模が伝わるだろうか。  9日には「1回戦」が行われた。いままでに地方予選などでシード権を獲得できなかったプレイヤーが参加し、残された数少ない2回戦への切符を目指す。チーム戦の「ワールドカップ2015 in SHIKI」、事前に申告したジャンル・形式の組み合わせで戦う「三本の矢」など複数のラウンドが用意されており、限られたチャンスをものにしたプレイヤーが、翌日に駒を進めることになった。正午に始まり、終了時刻は22:00すぎ。じつに10時間以上に及んだが、まだこれは1回戦にすぎない。

二日目はシード選手が登場し、さらにレベルが上がる。ここまで残ったのは160名。いずれ劣らぬ精鋭ばかりだ。4人1組の対戦カードが発表されるごとに、悲鳴や歓声が上がる。敗者復活の仕組みもあるものの、ここから先は比較的シンプルな勝ち上がり形式。各回上位で勝ち抜け続けることが求められるうえ、出題するジャンル・形式についても制限がある。広いジャンル・形式に対応する総合力が求められる。レベルはきわめて高く、全員の得点が300点(満点は400点)を超える組も見られた。1問たりともミスの許されない、緊迫した時間が続く。各対戦は会場内の大型モニタに映し出され、結果発表のたびに大きな拍手が起こった。各地域を代表する名プレイヤーたちが次々と登場し敗れていく様は、賢竜杯ならではの光景である。

p_report_20160121b激戦に次ぐ激戦を制して決勝に残ったのは、「ぼーしぱん」「マッスルきたむら」「りょうさんがた」「れお」の4名。一線級のプレイヤーのなかでもさらに飛び抜け、長年にわたりQMA界のトップランカーの座を維持し続けている。とくに「りょうさんがた」と「れお」はそれぞれ過去の賢竜杯を2度制しており、史上最多の3度目の優勝がかかる。
決勝戦だけは1本勝負ではなく、2回1位を取った者が優勝となる特殊なルール。それぞれのプレースタイルを熟知しているだけに、いかに同じ相手に2勝させず、そのうちに2度チャンスを射止めるか、高度な読み合いも展開される。
実力は拮抗しており、誰かが誤答するたびにため息が起こる。ミスを挽回するのは難しい。最終的に正解を導く知識はもちろん、連想クイズの見切り能力、タイピング速度など、細かな差が勝敗を分ける。4戦目までもつれた熱戦を制したのは、前回大会の優勝者「れお」だった。1、2戦目を連続して落としたが、3、4戦目では出題された48問を全答で切り抜け、劇的な逆転勝利を掴んだ。

閉会式では、大会を観戦した石原明広氏(『クイズマジックアカデミー 暁の鐘』プロデューサー)から、プレイヤーに向けた挨拶もあった。賢竜杯はあくまでユーザー主導の大会ということもあり、QMA側のスタッフが公式に観戦したのは、第1回以来12年ぶり。プレイヤーに感謝を述べつつ、『暁の鐘』に次ぐ新タイトルの開発が進んでいること、新作では賢竜杯はじめ店舗大会と連携した称号の表示システムを構想していること、さらに(現段階ではまだ明かせない)大きな変化が予定されていることが明かされた。
最後にDRAGON Project(賢竜杯主催団体)代表より、来年1月、同会場での次回大会開催が宣言された。これだけの大規模大会、開催までの労力は計り知れない。それでも開催しようと思わせてしまうほど、この大会は「特別」なのだ。

会場となったデイトナ志木は、昨年1月にいったん閉店したものの、閉店を惜しむユーザーの声を受け、クラウドファンディングを活用した「デイトナ志木復活プロジェクト」によって再オープンを果たした。この復活劇なしに、賢竜杯の開催はありえなかった。アミューズメント業界をめぐる環境は年々厳しさを増しているが、このようなイベントの場を求める声は多い。今後もQMAが、そしてそれを遊ぶ場が受け継がれていくことを期待したい。

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