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『東大王』100回記念SP!視聴者代表と40分間の生放送早押しバトル

東大王紀野紗良 twitterアカウント(@sakuramochisara)より

放送100回を迎えた『東大王』(9月24日放送)。今回は「東大王vs全国の視聴者」というスペシャル企画。予選を勝ち抜いた12名の「最強視聴者チーム」が、お馴染みの「難問オセロ」「全員一斉早押しバトル」で東大王チームと戦う。しかも、生放送で!

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予選通過200名が12枠をめぐって戦う

予選会は『東大王』公式HPにペーパークイズ(ひらめき問題50問)を公開する形で行われた。参加したのは全国3119名。そのうち196名が満点をたたき出し、1問間違いの4名を含む200名が本戦に出場した。

200名から代表12名を決める戦いは既に収録済み。1stステージは、200名を100名ずつのブロックに分けて行われた「2択サバイバル」。リモートで100名が同時参加する様子は圧巻で、『アタック25』『タイムショック21』『99人の壁』『高校生クイズ』などで結果を残した参加者たちや、自ら予選に参加した東大卒弁護士・本村健太郎の姿も見える。

「2択サバイバル」は2択問題を出題し、不正解なら即脱落。最終的に残った「28〜32名」が突破となる。しかし、そこは全国の猛者たち。なかなか人数は減らず、「2択サバイバル」終了時で既に収録が1時間押したそう。そのなかで最も解答が割れたのが、Bブロックで出題された「国宝『松江城』は?」という写真問題。選択肢はAが松江城、Bが松本城なのに、Bを選ぶ参加者が続出。松本城は漆黒の美しさが特徴なのだが、写真ではAの壁の方が黒く見えたため、勘違いしてしまったのかもしれない。

1stステージは58人が通過し、続く2ndステージは「筆記サバイバル」。筆記問題を10問出題し、得点上位の30人〜36人が勝ち抜け。半分以上は通過するので「難しい問題を落としてもしょげない、簡単な問題を落とさないことが大事」と伊沢拓司は分析する。

出題は「『ジグザグ』の由来となった道具」「『シャリ』の語源」「ソーサーの元々の使い方」など、身近なモノの“そもそも”を聞くものが中心。全体を通して正解率は高く、「簡単な問題を落とさない」という伊沢のアドバイス通りの展開になった。このステージで31人が勝ち抜ける。

最後の3rdステージは「オンリーアンサー」。一問多答クイズに対し、東大王チーム5人と答えがかぶらずに正解できたらポイントとなる。東大王たちが知らなそうな答えを書いてもいいし、裏をかいて最もベーシックな答えを書いてもいい。実際「夏季オリンピックが開催された都市」という問題では、東大王チームは誰も「東京」と書いていなかった。知識はもちろん、運や駆け引きの要素もあるルールだ。

予定していた7問が終了し、この時点で8人が代表入りを決めた。残り4枠をかけて10人が戦うサドンデスに突入するが、ここで「壁」として活躍したのが砂川信哉。「日本銀行券の肖像画」で「高橋是清」を、「アで始まる国名」で「アゼルバイジャン」を、「サッカー男子W杯で得点を決めた日本人選手」で「玉田圭司」を書き、次々とブロックを決める。ついたあだ名が「アジアの壁」だった。

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東大王vs最強視聴者、誰も間違えない「難問オセロ」

こうして12名の「最強視聴者チーム」が決まり、3時間スペシャルはいよいよ生放送での対決へ! いつもは芸能人チームが座る解答席に「最強視聴者チーム」12人が座る。東大王チームもスタジオでの生対決は初めてなので、両チームとも緊張の面持ちである。

最初の対決は「難問オセロ」。最強視聴者チームは『タイムショック21』で1000万を獲得した安本がリーダーとなり、オセロの司令塔を務める。出題は「海の生き物の難読漢字」。画面はいつも通りのオセロ盤面で、実況は杉山アナ。パッと見、生放送だとは全然わからない。

生放送ルールとして、シンキングタイムは30秒。それを超えると失格となる。しかし、最強視聴者チームは全く悩むそぶりを見せず、「鯏(あさり)」「松魚(かつお)」など、指示されたマスを次々に開けていく。超難読の角1番「蟶(まてがい)」なども危なげなく正解。あまりのテンポの速さに「収録のときもこれくらいスムーズにいけばいいのに」「宇治原さんなら10秒溜めますよ」と、普段の芸能人チームに思いを馳せるMCの2人。

最強視聴者チームが素早く答えると、東大王チームはオセロの手を考える時間が減ってしまう。終盤は30秒をフルに使って鶴崎修功が次の一手を考え、チームメイトたちはどのマスを指定されてもすぐに読めるよう、備えているように見えた。最終的に東大王23枚、最強視聴者13枚で東大王チームが勝利したが、なんと両チームとも不正解者ゼロ! 難問オセロ終了時にスタジオ全員が残っている光景なんて初めてだ。改めて最強視聴者チームのレベルの高さに驚かされる。

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生放送で早押しバトル!「残り40分」の死闘

さて、難問オセロが終わり、このあと予定されているのは「全員一斉早押しバトル」。いつもは7pt先取などのルールで戦っているが、生放送なので尺を調整しやすいよう、今回は「放送時間内により多く正解したチームの勝利」というルールが設けられた。

……しかし、難問オセロがあまりにもスムーズに終わり、この段階で時刻は21時10分すぎ。ルール説明していた山里亮太も「放送時間ギリギリの21時50分ごろまで戦っていただき……21時50分!?」と驚愕。生放送で40分も早押しをやるという前代未聞の事態に、解説席の伊沢も「クイズの歴史でこういう試みってないので、興奮しています。……やべぇ!めちゃくちゃやべぇ!!」と興奮を抑えきれず、「どっちか今から混ぜてほしい」と漏らし、視聴者チームからおいでおいでされる(山里「渡すわけないだろ!」)

いよいよ早押しバトルがスタート。ひらめき問題で先制したのは最強視聴者チーム・伏見。だが次の問題ですぐに紀野紗良がポイントを返す。3問目の「栽培している野菜は?」で初めて最強視聴者チームに誤答が出てしまったが、チームメイトはナイストライの意味をこめて拍手。「芸能人チームに見せてあげたい!(山里)」というチームワークの良さ。

その後も両チーム一歩も譲らず、6問目を終えて3対3の同点。まだ放送時間は残り30分もある。最強視聴者チームは時事問題を大野が、音楽問題を熊谷が奪い、東大王チームに仕事をさせない。3対6と点差が開く。ここで意地を見せたのがジャスコ林。10問目「建築予定の建造物の名称をお答え下さい」では、映像が出る前に「Torch Tower」を当てた! 時事問題を前提にした押しで、流れを東大王チームに引き戻す。これに砂川信哉、岡本沙紀、鈴木光が続き、7対6と追い抜く!

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全員が笑顔になった、まさかの結末

ここまで20分近く早押しバトルが続いているが、テレビを見ている側としては全くストレスを感じない。ハイレベルな早押しが続き、そのたびに解答者が解説してくれる。まるで編集されているかのようにテンポよく進むので、全く間延びしないのだ。MC席からも適度に笑いを入れ、真面目すぎでもふざけすぎでもない、ちょうどいい空気ができあがっている。

迎えた14問目「世界遺産の名称をお答え下さい」では、衛星画像が南アフリカ付近に止まると同時に最強視聴者チーム・リーダーの安本が地球押し!「念願だったので」という地球押しを生放送で決め「ヴィクトリアの滝」を見事正解。この時点で7対7の同点。残り時間5分!

15問目「駅舎の名前をお答え下さい」では、映像が出る前に最強視聴者チーム・若宮が押す。ジャスコの「Torch Tower」をやり返す動きで、コールしたのは「江見駅」。8月31日に全国で初めてJRと郵便局が一体運営を始めた駅であり、時事問題とにらんだが、残念ながら不正解。正解は「旧博物館動物園駅」だったが、両チーム答えられなかった。今回はじめてのスルー。

16問目のニュース映像問題は安本が「湯川秀樹」を、17問目の音楽問題は鈴木光が「華麗なる大円舞曲」を当て、ポイントは8対8とまた同点。いよいよ放送時間も残りわずかで、次が最終問題。正解したチームが勝ちだ。最後の18問目は、世界遺産問題。

衛星画像が回り、南アメリカ上空で止まる。カメラが下降する前に押したのは東大王チーム・鶴崎! 大将がここで決める……と期待が高まるが不正解。再開後、すぐにランプを点灯させた最強視聴者チーム・伏見も「チンボラソ火山」をコールするが、これも正解ではない。両チーム解答権が残り1つの状態で、押したのは鈴木光。悩んだ末に「マチュピチュ」と答えるが……無情にも不正解のブザー。がっくり崩れ落ちる……!

もう東大王チームには解答権がないため、最強視聴者チームは最後まで映像を見ることができる。ぐんぐんカメラが下降して、砂漠地帯になにか建造物が見えてきた。まだ誰も押さない。さらにカメラが寄る。遺跡の全景写真に切り替わる。誰も押さない……! 最強視聴者チーム・大野が「テオティワカン」で答えてみるも不正解(正解はペルーの「聖地カラル-スーペ」)。40分にわたる早押しバトルの結末は、8対8のドロー!!

息もつかせぬシーソーゲームの果てに訪れたドロー。生放送だからこその緊張と緩和で、全員が笑顔になったエンディングだった。まだまだテレビではこんなことが起こるんだ、という40分。クイズ史の1ページに残る戦いだったと言えるだろう。

『東大王』(2020年9月23日放送)
司会:ヒロミ、山里亮太
解説:伊沢拓司
東大王チーム:鶴崎修功、鈴木光、林輝幸、砂川信哉、紀野紗良、岡本沙紀、伊藤七海

【ライタープロフィール】

井上マサキ
路線図マニアでテレビっ子のライター。『99人の壁』でグランドスラム達成(ジャンル「路線図」)。著書に『たのしい路線図』。宮城県出身。二児の父。

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