2017年1月7日・8日に、クイズゲーム『クイズマジックアカデミー』の頂点を決めるユーザー主体の大会『賢竜杯 -彩-』が埼玉県新座市のゲームセンター・デイトナ志木にて開催された。2004年に第1回が開催された『賢竜杯』シリーズはこれで11回目の開催となる。会場近くの2会場でパブリックビューイングが確保されていたり、同会場内で併設クイズイベントが開催されたりと、例年以上に大規模なイベントとなった。
この大会の大きな特徴のひとつとして、本戦2回戦の「シード権」を賭け、1年かけて全国各地で店舗大会が行われている点がある。文字通りその年の「最強」を決める戦いであるわけだが、今年はKONAMI主導の『QMAジャパンツアー』の一戦に『賢竜杯』シリーズが組み込まれていたこともあり、より熾烈な予選が繰り広げられた。今回、KONAMIからも全面協力体制が敷かれ、大会参加者数はほぼ倍増。会場近くの丸井の8階にある「志木ふれあいプラザ」がパブリックビューイング会場として開放された。新作のサウンドトラックの視聴スペースの設置や公式にライセンスアウトされた『賢竜杯』グッズの物販が行なわれるなど、KONAMI側も本腰を入れて後押ししていく姿勢を見せた。大会コミッショナーのリアによれば「毎年一定数あるシード権保持者の出場辞退が今年はぐっと少なくなり、予選・本戦ともに熱量の高まりを手応えとして感じた」という。『QMAジャパンツアー』の波が数字として如実に現れてきた形だ。
1日目に行われたのは、惜しくもシード権から漏れたプレイヤーたちが最後の枠を争い合う「1回戦」。団体戦「WORLD CUP 2017 SHIKI」や個人戦「ONE SHOT GAME」など、様々なコースをくぐり抜けた僅かなプレイヤーが、猛者たちが集う2日目のステージへ駒を進めた。
2日目に進むことができるのは、シード選手も含めて160名。ここからは自分の選択する出題ジャンル・形式に制限がかかるラウンドもあるため、幅広い対応力が必要不可欠だ。対戦カードは厳正なる抽選で決定されることになっている。しかし、大舞台には魔物が潜んでいるのか、次々と組まれる「死の組」に名だたる実力者たちが悲鳴を上げた。4人から上位2人が勝ち抜ける3回戦では、KAC優勝経験のある「きたがわKこ」と3度の全国大会2位入賞を果たした「カレッツァ」が、優勝候補と目されていた前大会優勝者「れお」を撃破、場は早々に混戦模様に包まれた。
激戦に次ぐ激戦を勝ち抜き決勝戦に残ったのは「チョーネンテン」「べんじー」「むつきとおこ」「リゾットカーン」の4人。いずれもその名が知れ渡ったトップランカーだ。2セット先取の最終決戦では、400点満点中わずか0.09点差で1位が決まるセットもあるなど、いずれ譲らない4人の白熱した戦いが繰り広げられた。最終問題までどちらが勝つかわからない状況の中、他の3人の猛攻を振り切り2セットを獲得したのは「リゾットカーン」。「マッスルきたむら」という名前で出場した前回大会の決勝戦、終盤までリードを奪い初優勝に指が届こうかというところで惜しくも取り逃がした「賢竜」の座を、今度こそしっかりと掴み取った。
今作稼働から急激な活発化を見せている『クイズマジックアカデミー』。2月に開催予定の「グランドスラム大会」も合わせて、その今後の発展に注目していきたい。
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