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初のオンライン大会は県立千葉高等学校が優勝!! 『第15回エコノミクス甲子園』全国大会レポート

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優勝は千葉県立千葉高等学校!!

日本全国の高校生が金融知力を競い合う「マニュライフ生命カップ 第15回全国高校生金融経済クイズ選手権 エコノミクス甲子園」(主催・認定NPO法人金融知力普及協会)の全国大会が2月14日に開催された。優勝を勝ち取ったのは千葉県立千葉高等学校(千葉)。副賞としてニューヨーク・ボストン研修旅行を獲得した。

第15回エコノミクス甲子園「エコノミクス甲子園」は、高校生に金融・経済にまつわる知識を楽しみながら学んでもらうという理念のもと、2007年から毎年開催されているクイズ選手権。
毎年地方予選を勝ち抜いた全国の高校生が東京での決戦に挑む形で開催されていた本大会だが、今年度はコロナウイルス流行への懸念から地区予選・全国大会共にオンライン上にて行われた。
また、今年度は人気クイズメディア・QuizKnockからこうちゃん氏と乾氏がスペシャルゲストとして参加して激戦を講評したほか、過去の同大会優勝者がクイズ出題者として登場。多くの難問で参加者を悩ませる一方で、激励のメッセージを送って大会を盛り上げた。
インターネット大会ということもあり、過去にない波乱を見せた本大会の模様をお届けする。

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駆け引きに満ちた熱いバトル!

今回の大会ではオンラインということを鑑みて、特別なルールが適用された。

第15回エコノミクス甲子園①全試合にわたって各校が1対1のトーナメント形式で戦い、例年とは違って敗者復活戦なしの1回勝負。

②出題された通常問題には両校が同時に回答し、正解すると問題ごとに設定された難易度と同じ点数を獲得できる。

③どちらかが単独正解すると次の問題はチャレンジ問題となり、自分たちが回答するか、相手校に回答させるか、両校が回答するかを選択できる。このチャレンジ問題に正解すると難易度と同じ点数を獲得できるが、不正解だと(100-問題の難易度)と同じだけ点数が減点されてしまう。

このうち③のチャレンジ問題をどう活かすかが今大会のキモとなる部分で、難易度が高い問題を自分たちだけで正解して高得点を狙ったり、難易度が低い問題を相手チームに押し付けて大減点を期待したりといった、熱い駆け引きが楽しめる要素となった。

だが開始直後は戦略が探り探りになることもあり、1回戦の序盤では互いにチャレンジ問題をうまく使いこなせないまま泥仕合になるチームも散見された。
しかし全16試合にもなる1回戦の中盤に差し掛かる頃には、どのチームも駆け引きの大切さを理解。高難易度の問題に挑戦して、逆転やさらに大差を付けることを狙うクレバーな駆け引きの応酬が繰り広げられた。

1回戦での県立千葉は15試合目で宗像高等学校(福岡)と対戦。7年ぶり2回目の出場となる県立千葉に対して、宗像は初出場。
「折角全国の舞台まで来れたので楽しんで頑張っていきたいです」という県立千葉に対して、宗像は「とても緊張していますが胸を借りる気持ちで頑張りたいです」と初々しさを見せた。

勝敗を分けたのは第3問。

1985年を基準として算出される、国際的な海上輸送の運賃を示す指数は、次のうちどれでしょう?

第15回エコノミクス甲子園ここで「バルチック海運指数」と回答した県立千葉が単独正解。
次のチャレンジ問題では5ポイントを割り振られた「鉄道」ジャンルの問題を宗像に回答させるも、宗像はこれに正解。
しかし総合点では県立千葉が上回って2回戦進出を果たす。
両校とも正解数ではまったく互角で、駆け引きが光る1戦となった。

他にも全国大会常連校の札幌南高等学校(北海道)や、兄妹での出場となる昭和薬科大学附属高等学校(沖縄)が全問正解して1回戦目を勝ち抜き、強豪校の強さを見せつける。

総じて難易度が高くない問題が多かった1回戦だが、本大会における「難易度が高くない」ということは、マニアックな金融問題ではなく一般常識レベルの問題であることを意味する。
参考資料は各校に事前に送られてはいるが、それを読み込むだけでなく、いかに普段から新聞やTVのニュースを見ているかが問われたといえるだろう。

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難問と知略でしのぎを削る戦い

2回戦では1回戦を勝ち抜いた16校が、8試合に分けて激突した。
県立千葉は第8試合で松本秀峰中等教育学校 (長野)と対決。第3問までは両校ともに正解を重ねた、第4問が勝敗の明暗を分けた。

マイカー以外のあらゆる交通手段による移動を、1つのサービスとしてとらえる考え方をアルファベット4文字で何というでしょう?

第15回エコノミクス甲子園正解は「MaaS」。
これを単独正解した県立千葉が、最終問題となる53ポイントのチャレンジ問題(5問目)を松本秀峰に回答させる。結果は不正解で松本秀峰が53ポイント減点されたが、そもそも5問目に問題を答えさせた時点で、松本秀峰が正解するかどうかに関わらず県立千葉の勝利は確定していた。今回の大会のルールを完全に把握した県立千葉の鮮やかな作戦勝ちだった。

2回戦でハイレベルな激戦を繰り広げたのは、第4試合の浅野高等学校 (神奈川)とラ・サール高等学校 (鹿児島)。
第3問で単独正解した浅野が第4問で77ポイントの「パスポート」ジャンルの近似値当てクイズに挑む。

平成31年1月から令和元年12月までの1年間で発行された日本のパスポートは何冊でしょう?

正解は「451万冊」だが、浅野は「440万冊」とニアピンの数字を叩き出して見事ポイント獲得。あまりに高精度の回答に、スタッフルームもざわついたほどだった。
続いての第5問ではポイントで劣っていたラ・サールが単独正解し、延長戦となる第6問、77ポイント「税金」ジャンルのチャレンジ問題を両チームで回答。この時点で77ポイントの差がついており、ラ・サールが正解したうえで浅野が不正解なら、事前順位が上位のチームが勝ち残るルールによる逆転勝利が狙える起死回生の策だったが、結果は両チームともに正解。惜しくもラ・サールが勝利を逃した。
両校ともに非常に高い正解率で競り合った接戦であり、見どころのある試合運びとなった。

2回戦の終盤には徐々に問題の難易度も上がり、常識の範囲だけでなくきちんと金融を勉強しておかないと解答できない問題も増えてきた。高難易度の問題ともなるとプロの金融マンでも即答できないような問題も登場し、いよいよ参加者たちの地力が試されてくる。

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準決勝の決め手となったのはまさかの……?

準々決勝で目立っていたのは札幌南と浅野の熾烈な対決。互いに単独正解を繰り広げ、高難易度のチャレンジ問題に挑むデッドヒートは非常に見ごたえのある展開となった。その高い知識量はどちらが優勝校となってもおかしくないほどで、トーナメント形式ならではの熱気を感じられるものだった。

続く準決勝で県立千葉は昭和薬科と対戦。1回戦から高い実力を見せたチーム同士の激戦を繰り広げる。第3問目までは点差がほぼイーブンだったが、第4問目で昭和薬科が選んだチャレンジ問題がマニュライフ生命取締役代表執行役社長兼CEOを務めるブノワ・メスレ氏による英語での出題だった。

Which of the following is the supervisory authority for life insurance companies in Japan?(次のうち日本における生命保険会社の監督当局はどれでしょう?)

第15回エコノミクス甲子園正解は「Financial Services Agency(金融庁)」だが、昭和薬科はこれを誤答。内容自体はさほど難しくない問題だったが、突然英語でのリスニング問題となったことで混乱してしまったのかもしれない。

第15回エコノミクス甲子園グルーバル化が進む現代にあって、これから世界に羽ばたく高校生には英語力も不可欠となる、そんな主催者側の意図が垣間見える問題だった。
この問題が決定打となり、千葉が決勝進出を決めることになった。

準決勝を勝ち抜いたもう1校は、浜松学芸高等学校 (静岡)。準々決勝で強豪ラ・サール相手に善戦を見せた浅野に、142対0の大差を付けて勝利するという高い実力を示した。

決勝戦は全10問の変則マッチ

決勝戦に勝ち上がったのは県立千葉、そして浜松学芸高等学校 (静岡)の2校。決勝戦ではこれまでの5問構成とは異なり、全10問で勝敗を決する。5問構成で慣れたであろうチャレンジ問題のノウハウがそのまま通じるわけではないため、両チームともに手さぐりしながら決戦に臨む形となった。

県立千葉は第2問で単独正解し、さらにチャレンジ問題で91ポイントの「社会的活動」ジャンルを選んで一気に大差を付けようと試みる。

古代ギリシア語の「愛」と「人間」を意味する言葉に由来する、環境保全やボランティア活動などの企業の社会的貢献を意味する言葉は何でしょう?

正解は「フィランソロフィー」で、県立千葉はこれに正答。
第6問では浜松が単独正解するが、続くチャレンジ問題には不正解でなかなか差を縮めきれない。勝負の決め手となったのは第8問の他答問題。

2020年11月15日に誕生した「RCEP(地域的な包括的経済連携)」に加盟している15か国を答えなさい。

第15回エコノミクス甲子園正解は「日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム」。
互いに次々と正解となる国名を挙げる両チームだが、浜松が「インド」を挙げてしまい不正解に。RCEPはASEAN加盟10カ国とそのFTAパートナー5カ国による協定であるため、東南アジアの国々を優先して挙げていれば浜松は誤答を避けられたかもしれない。
単独正解に成功した県立千葉は、チャレンジ問題として41ポイントの「企業」ジャンルの多答問題を浜松に解答させる。

2021年1月15日時点での、日本の時価総額トップ10の企業を答えなさい。

正解は「トヨタ、ソフトバンクグループ、キーエンス、ソニー、NTT、中外製薬、ファーストリテイリング、任天堂、日本電産、信越化学工業」。
5社を挙げれば正解となる問題だったが、浜松は「トヨタ、ヒーエンス、信越化学工業、任天堂」までは挙げるも、最後に「パナソニック」を挙げてしまい不正解に。
この誤答によって浜松は大幅に減点され、9問目にして県立千葉の勝利が確定。
栄光ある「第15回エコノミクス甲子園」優勝校の座には、県立千葉が輝いたのだった。

全国制覇を成し遂げた県立千葉の蜂巣直暉・筧友輝ペアは、優勝後のインタビューで「送られてきた教材は隅々まで読み、これだけでは足りないだろうなと図書館からいろいろな本を借りたり、ネットで調べて知識を得ました」(蜂巣)、「過去のYouTubeに上がっている問題や、関連する言葉を覚えました」(筧)と勝因を語ってくれた。また、蜂巣君はクイズ研究同好会の会長を務めていることも明かしており、クイズ大会慣れしたクレバーな戦術眼が他の出場校とは一線を画すことになったのかもしれない。
「学ぶほどに面白さを感じるようになりました。今後の人生の役にも経つだろうと思っています」(蜂巣)とのコメント通り、高校生に経済・金融への深い知識と意識を根付かせるこの大会の意義が今年も証明されることとなった。

『第15回エコノミクス甲子園』

優 勝:千葉県立千葉高等学校
準優勝:浜松学芸高等学校
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