Subscribe / Share

Toggle

MUSIQ

ユニコーンのヒット曲『大迷惑』の歌詞に登場する人気小説の主人公は?

「3万曲のイントロを0.1秒聴くだけでわかる男」イントロマエストロ・藤田太郎が、楽曲やアーティストをクイズ問題で紹介していく「MUSIQ」。今回も、約4,000枚所有している90年代に発売された8㎝シングルにちなんだ問題を出題していきます。今回ピックアップするアーティストは「ユニコーン」です。

ユニコーンは、1987年にアルバム『BOOM』でデビュー。1990年に発売したシングル『働く男』で初のシングルチャートTOP10入り、その後、同年に『スターな男』、1992年に『雪が降る町』とスマッシュヒットを記録。1993年9月21日に解散を発表しましたが、16年後の2009年元旦に、ボーカル&ギターの奥田民生、キーボード担当でリーダーのABEDON、ベース担当のEBI、ギター担当の手島いさむ、ドラムの川西幸一と、解散直前まで一緒だった5人のメンバーで再結成を発表。再始動10周年を向かえた2019年には、ドラムの川西幸一が生誕60周年を迎えることを受けて“ユニコーン100周年”と銘打ち全国ツアー「百が如く」を実施するなど、今でも精力的な活動を続けています。

そんな彼らの代表曲といえば、1989年4月29日に発売したデビューシングルの『大迷惑』です。2009年の再結成時に実施された『世代別思い出“あの曲”ランキング』のアンケートでは「40歳代」「30歳代」の2世代で1位を獲得と、ユニコーンの代表曲として認知されています。

そんな『大迷惑』に関するクイズです。
MUSIQ!
ヒット曲『大迷惑』の歌詞に登場する人気小説の主人公は誰でしょう?
①尾崎紅葉『金色夜叉』の貫一とお宮
②伊藤左千夫『野菊の墓』の政夫と民子
③夏目漱石『三四郎』の三四郎と美禰子(みねこ)

歌詞には、シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』も登場します。

①尾崎紅葉『金色夜叉』の貫一とお宮

『金色夜叉』は尾崎紅葉が、1897年から1902年に読売新聞で連載していた小説で、15歳で両親と死に別れ、鴫沢家に引き取られた青年、貫一(かんいち)と、その鴫沢家の娘で、貫一の許嫁、お宮との恋模様を描いた作品です。
お宮は貫一という許嫁がいながら、大富豪の息子、富山へと継いでいきます。それに激怒した貫一は、心に傷を傷を負い、人から嫌われるような高利貸しの手先になります。一方、お宮は金銭的な豊かさは手に入れますが、富山に愛情を感じることができず、さらに妊娠した子供は死んでしまいます。決して幸せではない状況の2人ですが、お宮が富山に嫁いだのは、理由があってのことだったことが明らかにされた時に、作者の尾崎紅葉が死亡したため未完のままとなっています。
『大迷惑』では、そのような複雑な恋模様を、マイホームを買ったばかりのサラリーマンが会社から単身赴任を命じられた時の心情に照らし合わせて「カンイチ」と「オミヤ」という表現で歌詞に登場させています。

文学的な恋愛小説のワードを歌詞に織り交ぜて、「おっ!」と感じさせるところも、この楽曲の人気の秘訣かもしれません。そんなことを全く意識しなくてもカラオケで大熱唱したら気持ちいい曲ですね。特にラスト部分! あ~っカラオケ行きたい!!


Return Top