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NEWS & REPORT

東と西の異色のクイズサークルがコラボ!「味園夜会」潜入レポート!

2016年2月11日に、東京・阿佐ヶ谷にあるイベントスペース「阿佐ヶ谷ロフトA」において、一風変わったクイズイベントが開催された。題して『味園クイズ研究会&クイズ夜会「味園夜会」〜地下クイズ王の覚醒!?〜』。その名の通り、主催したのはいま話題の的となっている2大クイズサークル。「味園クイズ研究会」は、会長・西野ヒロシが関西のレジャービル味園の一角に位置するイベントスペースで毎月行って人気を博している集まりの名称。一方の「クイズ夜会」とは、現・地下クイズ王にして、テレビでも大活躍のAV男優「しみけん」や、同じく『地下クイズ王決定戦』で大活躍のエッセイスト・能町みね子らをメディア関係者を中心メンバーとするサークルで、東西の異色のクイズサークルのコラボイベントとあって、チケットも早々に完売! 残念ながら、当日はしみけんがインフルエンザのため自宅療養を余儀なくされたものの、能町、矢野了平(クイズ作家)、篠原かをり(『地下クイズ王』2回出場の慶應女子)、鈴木貴博(『アタック25』『カルトQ』にも出場したことがあるコンサルタント。著書『経済クイズ王』)、原孝寿(クイズ夜会会長)ら豪華出演者に加え、シークレットゲストになんとゴールデンボンバーの歌広場淳も登場! この回でしか揃わないであろう顔ぶれを前にしながら、本職はデザイナーという西野による趣向を凝らしたクイズ企画に、来場者全員で参加するという、何とも贅沢なイベントだった(さらに会場には『ナナマルサンバツ』の杉基イクラ先生も!)。

「味園夜会」の縦軸は参加者を「ジョン・ウェイン・ゲイシー」組と「アルバート・フィッシュ」組に分けてのチーム戦(ともに有名な殺人鬼の名前。チョイスがなんとも……)。まず前半は、全員参加によるジャンル別早押しクイズであった。これは味園クイズ研究会でおなじみの企画らしく、まさに注目イベントが東京上陸といった感がある。設定されたジャンルが企画のミソで、『ですが』などクイズ定番の切り口から、『サブカル』『エロ』『女子(女子力が必要な問題)』など一筋縄ではいかないものまで、多種多様であった。「北朝鮮の貨客船→万景峰号(マンギョンボンごう)」などを問う『言いにくい』、「北海道に都道府県はいくつ?→1つ」などを問う『当たり前』は、イベントの盛り上がりをつくる問題傾向として実に秀逸! 

受付番号によってランダムに組分けされたため、引きも重要だったかもしれないが、終わってみるとクイズマニアではない参加者の咄嗟の順応力が光ったコーナーであった。こうして参加者どうしのあいだに垣根を作らないセンスが、味園クイズ研究会の真骨頂であろう。

その後、能町が「家にある『文春』から作った」というクイズ問題をお披露目するエキシビションが急遽登場。作問の切り口はさすがで、随所に笑いが起こった。イベントの性質上、会場にも芸能ゴシップマニアが多く、パネラーも驚くほど正解が導き出されていく。なぜか特に女性の強さが目立った(笑)。この中から、本当に次回の『地下クイズ王』出場者が出てしまうのでは……とさえ思える一幕であった。

休憩をはさんだ後は、会場のお客さんからの質疑応答コーナー。ここでは「地下クイズ王決定戦」で問題監修を務める矢野に「クイズの出典を教えてください」という鋭すぎる質問が飛び出したが、「あの番組の問題は作家やスタッフさんが各自面白いと思ったネタを持ち寄るので、特定のネタ元がない」と見事な切り替えしを見せたのが印象的だった。

p_report_20160217その後は、お待ちかねの決勝ラウンド「時々獲得ポイントが倍になる早押しクイズ!」がスタート。まずは抽選で選ばれたメンバーによる早押し、さらに登壇者たちによる早押しの2段階の得点で競われた。ここでは、西野があらかじめ用意しておいた「カッコいい解答」「エロ〜い解答」などを答えた時に、得点が2倍、4倍などになるという趣向。中でも盛り上がったのは、篠原が「英語で「カレイドスコープ」」→「万華鏡」を照れながら答えた瞬間と、歌広場が「『葉隠』で「武士道というは」→「死ぬ事と見つけたり!」とイケメンボイスで答えた瞬間だった。

そして最後に行われたのが、「(勝手に)地下クイズ王決定戦in阿佐ヶ谷ロフトA」と題した、本家「地下クイズ王決定戦」を見事なまでに再現したコーナー。この企画では、なんと本家の番組で問題監修を務める矢野が用意してきたという問題を、能町、篠原らのオリジナル出演者が目の前で答える(しかも歌広場がゲスト!)という、『地下クイズ王』ファンにはたまらない時間となった。ここにしみけんがいれば…と一瞬悔やまれたが、最終的に原60点、歌広場50点、能町50点と、点数がばらけ、各自に見せ場が生まれたので、結果オーライだったのではないだろうか。
出題された問題もどれも番組さながらのクオリティーが高い問題ばかりだったが、特に興味深かったのは「平成7年に「SEX」という言葉を商標登録した企業はどこ?」という問題(正解はなんと「YAMAHA」)。会場内には答えがわかる者はいなかったのだが、矢野がLINEで自宅にいるしみけんに出題したところ即答だったらしい。さすがは現『地下クイズ王』王者の貫録である。
ちなみにこのステージでは、しみけんプロデュースの「うんこ味カレー」を一口食べるという誤答ペナルティーが課せられ、能町、篠原らの阿鼻叫喚も見られたことも追記しておこう(笑)。

最後は協賛の株式会社TENGAからTENGA(ならびにiroha)が来場者に抽選によりプレゼントされ、終始笑いに包まれた大人のイベントは幕を閉じた。タレント、構成作家、そしてクイズプレイヤーが分け隔てなくボタンを交えることができるクイズという遊びの素晴らしさと、そのクイズがサブカルのコンテンツとして脚光を浴びてきていることが実感された一日となった。今後も、クイズ夜会と味園クイズ研究会には注目していきたい。

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