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全国の猛者が集まるクイズ大会『第14回勝抜杯』レポート

全国の猛者が集まるクイズ大会『第14回勝抜杯』レポート

p_report_20140430a2014年4月26日、全国の猛者が集まるクイズ大会『第14回勝抜杯』が開催され、白熱の試合が展開された。

『勝抜杯』は大阪大学クイズ研究会OBで、現役ジャーナリストとして活躍する三木智隆氏の個人主催大会。2001年に大阪で産声をあげ、以降10年間は関西春の風物詩として多くのクイズファンを楽しませてきた。
2011年の第11回大会からは舞台を関東に移し、200人前後の参加者を集める大規模大会として注目を集めている。

p_report_20140430bこの大会の醍醐味は「特徴的な問題群」と「100人通過」。

まず「特徴的な問題群」。
この大会の問題は、第1回から一貫して主催の三木氏が一人で手掛けている。氏の出題は、ジャーナリストという職業からも窺い知れる情報収集の広さで、手広く、かつ、常に新しい切り口が模索されたものが多い。いわゆる「クイズの勉強」だけで必ずしも解けるわけではない問題を聞きに集まるファンも多い。

p_report_20140430cそしてもう1つは「100人通過」。
クイズ大会の参加人口が増えた昨今においても、このペーパー通過枠「100人」という数字は最大級。多くの参加者にチャンスのある、まさにオールカマーな大会といえる。
今回は194人のクイズ猛者たちが全国から集結した。
その中で栄えある筆記1位を獲得したのは、『頭脳王』準優勝などで知られる京都大学クイズ研究会の廣海渉。先輩クイズ王が数多く参加する今大会で、その実力を遺憾なく発揮した。

p_report_20140430d総勢90人が参加した「ローリングクイズ」では一瞬のチャンスを奪い合う意地のぶつかり合いが展開。クイズの王道ルール「7○3×クイズ」、好カードが連発した「対決クイズ」では新旧のクイズタレントたちが火花を散らした。最も試合が白熱したのは準決勝の「3 points ahead」。2位と3ポイントの差がつけば勝ち抜けというルールだが、ここまで残った9人がいずれも譲らず、出題数は100問を超える長丁場に。最後まで集中力を切らさなかった宮川敬、田中健一、野田修平の3名が、決勝への切符を手にした。

p_report_20140430e決勝戦「round trip quiz」では、野田修平が終始リードする展開。試合は中盤、『第16回ウルトラクイズ』チャンピオンの田中健一が失格となり、野田と宮川の一騎打ちとなる。
野田が圧倒的リードのままリーチをかけ、勝負は決まったかに見えたが、ここから宮川が4連続正解で同点に並ぶ。会場のボルテージも最高潮となった次の問題。

「はかま姿の腰に名物のいもフライを差して/…」

ボタンをつけたのは宮川。
「さのまる!」

これが正解となり、世紀の大逆転劇は幕を閉じた。

宮川は1983年生まれの30歳。『アタック25』30周年記念大会で北海道代表に選ばれたこともある強豪だが、これまでタイトルに縁が無かった。『勝抜杯』には、毎回北海道から飛行機で遠征しての参加。7回目の参加にして、ついに栄冠を勝ち取った。

「最後の数問は、自分でもなぜ押せたのかわからない。」

クイズ歴17年目の苦労人が、ここ一番の要所で味わった「ゾーンに入る」感覚。スポーツ記者として多くのアスリートに触れた三木氏の大会を締めくくるにふさわしい、素晴らしい優勝であった。

『第14回勝抜杯』
優 勝:宮川敬(北海道)
準優勝:野田修平(東京都)
第3位:田中健一(神奈川県)

筆記一位:廣海渉(京都府)
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