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QUIZ CHALLENGE

読売ジャイアンツの別称「巨人軍」を決める時ボツになった幻のチーム名とは?

読売ジャイアンツの別称「巨人軍」を決める時ボツになった幻のチーム名とは?

©時事通信フォト

一日一問クイズにチャレンジして、頭の栄養補給しませんか?
今年、4年ぶりに監督に復帰した原辰徳監督が、巨人を5年ぶりのリーグ優勝に導きましたが、巨人はパ・リーグ2位から日本シリーズに勝ち上がったソフトバンクに対し、4連敗を喫し7年ぶりの日本一を逃す結果となりました。
最近でこそ、地上波での中継は少なくなりましたが、かつては巨人戦がゴールデンタイムで放送され高視聴率を叩き出していました。子供たちの好きなものの代名詞として「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉が昭和40年代の流行語となったとき、巨人は王・長嶋の活躍によりシリーズ9連覇という圧倒的な強さで多くのファンを魅了していました。
そんなジャイアンツのチーム名に関するクイズです。
一問一報2019年11月1日のクイズ
軍隊でもないのに読売ジャイアンツだけ巨人「軍」の名称でも呼ばれますが、この球団名を決める際にボツになったネーミング案はどれでしょう。
①関東地方の登場する巨大な怪物にちなんで「ダイダラボッチ軍」
②中国の神話に登場する理想的な帝王にちなんで「堯舜(ぎょうしゅん)軍」 
③日本神話に登場する金色のトビにちなんで「金鵄(きんし)軍」 

かつては名称に「軍」を付けるチームが他にもあったそうです。

③日本神話に登場する金色のトビにちなんで「金鵄(きんし)軍」
当時読売新聞社長を務めていた正力松太郎の指示のもと、前身となったチーム名「大日本東京野球倶楽部」を変えることになり、当時の監督・三宅大輔によって「金鵄軍」が考案されました。
金鵄とは『日本書紀』に登場する金色に光るトビのことです。彦火火出見(ひこほほでみ・後の神武天皇)が長髄彦と戦っている最中、彦火火出見の弓にとまった金色のトビが眩しく光り輝き、目がくらんだ長髄彦軍に勝利したという説話に基づくものです。当時、軍人に授けられる勲章として金鵄勲章というものがあり、「金鵄」は勇ましいイメージとして、様々なものに名付けられた言葉でした。

一方で「ジャイアンツ」というチーム名が誕生したのは、戦前の1934年(昭和9年)、読売新聞社が中心となって結成した「大日本東京野球倶楽部」が、アメリカに遠征したときまで遡ります。「大日本東京野球倶楽部」を英訳した「Greater Japan Tokyo Baseball Club」は日本語まじりで長すぎたため、米国人に伝わりづらいとネックとなりました。そこで現地顧問フランク・オドゥールが、自身の所属先「ニューヨーク・ジャイアンツ」から発想を得た「トーキョー・ジャイアンツ(東京ジャイアンツ)」が正式採用されました。

この後、チーム名改名が検討されると、三宅は「金鵄軍」を提案したものの、アメリカ遠征がきっかけで誕生した「東京ジャイアンツ」が好評だったことを受けて、最終的に正力が後者を選択。これを日本語訳した「東京巨人軍」が正式名称となりました(後に現在の「東京読売巨人軍」に改名)。
日本でプロ野球が本格的に始まると、チーム名に「金鯱軍(名古屋にあったプロ野球チームのひとつ)」や「阪神軍(タイガース)」など「軍」をつけることが多くなりましたが、第二次大戦後、軍国主義を想像させるものが次々となくなっていくなかで、野球チームの「軍」呼称もなくなっていきます。ところが、巨人軍だけは「読売巨人軍」として「軍」が残りました。慣習的な呼称がそのまま残ったと言われていますが、なぜ巨人軍だけ「軍」が残ったのかはよくわかっていません。

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