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ワロドム・ジアムサクン インタビュー(PART2)

ワロドム・ジアムサクン Warodom Geamsakui

1979年、タイ・サムットプラーカーン県生まれ。タイのトリアムウドムスクサー高校卒業後、日本の大阪大学工学部、そして同大学院工学研究科に留学。現在はシステムエンジニアとして勤務。高校時代にタイの『Shell Quiz』で準優勝。日本では大阪大学クイズ研究会に所属し、2003年に『パネルクイズアタック25』で優勝。2017年には『超クイズサバイバー!』にクイズ王チームとして出演し話題を呼んだ。

ある時は『超クイズサバイバー!』(2017年6月放送)で10人のクイズ王軍団の1人として、またある時は『パネルクイズアタック25』でロザン宇治原の対戦相手として、何度もクイズ番組でその姿を見かけるワロドム。「クイズに強いタイ人」という強烈なキャラクターは、一度見たら忘れられない。いったいどのような経緯で日本を訪れ、そしてクイズの道を進んだのか。

阪大クイズ研と関シローでの経験を生かし
『アタック25』で見事優勝!

――次はテレビ番組に挑戦するようになった頃の話をお聞かせください。入学された98年は『ウルトラクイズ』と『20世紀クイズ王決定戦』があった年ですけど、その2つは出られましたか?
ワロドム 出なかったんですよ。テレビで見るだけでした。『ウルトラクイズ』は阪大からは誰も本戦に行けなかったんですけど、『20世紀クイズ』の方は……あれ、誰が本戦に出たんだっけ?

――奥畑(薫)さんが本戦まで残ってましたね。では、ワロドムさんが初めて出場した日本のクイズ番組というと?
ワロドム 『タイムショック21』です。3年生か4年生か……。ごめんなさい、うろ覚えなんですけれども。

――その放送、観てましたよ。まだ団体戦だった頃ですよね。
ワロドム そうです。5人1組のチーム戦でした。自分の他に同級生が1人いて、あとは後輩でした。で、1回戦は突破したけど、2回戦で敗退したと。あの時は松尾浩さんの慶応大学クイズ研究会に負けたんです。確か4チームのうち3チームはクイズ研究会で、もう1チームはクイズとは違う部ですね。ボートクラブだったかな。

――優勝したのは京大でしたね。宮坂(聡)君が活躍して……。
ワロドム いた、いた! そう、宮坂さん! 思い出しました。自分はあの高い椅子に座る機会なく終わっちゃったんですけど。だけど、2回戦で5人1組の早押しがあった時、1回だけですけど正解できました。「マイケル・ジョーダンは先ごろ、何万得点を達成したでしょう?(3万点)」という問題だったんです。

――スポーツは得意なのですか?
ワロドム それほどでもないんですけども、それは新聞に出ていたネタだったので。マイケル・ジョーダンは有名な選手なんで、3万得点を達成したらもちろん新聞に載りますよね。

――時事問題のチェックが功を奏して、テレビ番組での初正解ができたと。初めての日本のクイズ番組はどうでした?
ワロドム 楽しかったなぁ、と思いましたね。あと、タレントさんが出てワイワイガヤガヤみたいな、そういう雰囲気が新鮮で魅力的に感じました。自分が出たタイの高校生クイズは、わりとまじめな雰囲気だったので。

――そこも知りたかったんですよ。やっぱり日本のゴールデンのクイズ番組とタイの番組では、ショーアップの部分も違いますか?
ワロドム そうですね。随分違いますね。日本のクイズ番組はバラエティ性が豊か。「みんなこんなに楽しくやってるのか」って(笑)。

――なるほど(笑)。
ワロドム で、『タイムショック』の次は『アタック25』に出たいなぁと思って応募をしました。その頃は、今と違ってハガキを出せば100%予選会場に呼ばれました。でも、筆記問題に苦戦してました。たしか3回筆記予選に落ちまして、4回目の筆記予選でやっと受かりました。

――それは、いつ頃の話ですか?
ワロドム 2003年なので、もう大学院の2年生でしたね。実は当日の朝、ちょっと熱を出したんで「行くのやめようかな?」とも思ったんですけど、それでも強行出場しました。

――その甲斐あって、4回目にして初めて通過したと。
ワロドム はい。その時、エントリーシートに何を書いたかとかはあまり詳しく覚えてはいないですけれども、「自分は外国人だ」という珍しさをアピールしたのは間違いない。

――なるほど。
ワロドム そうしたら、『アタック』の構成の高見孔二さんが、「えっ、この番組に外国人が来たの?」って、くいついてくださった。

――おそらく『アタック』側からしても初めての外国人だったんでしょうね。
ワロドム そうでしょうね。その予選を受けたのが2003年6月のことでした。で、そのあと1ヶ月ぐらいで、電話で出場のオファーがきました。収録に行ったのは、その年の8月。

――あっさりと決まりましたね。
ワロドム はい。で、放送は9月7日。それはちゃんと覚えてますね。高校野球が終わってすぐでしたね。

――ワロドムさんはその『アタック』で優勝されました。大学1年のときはボタンを押すことすら難しかったのが、5年後には『アタック』で優勝できるまでなったわけですけど、日本のクイズはどうやって勉強されたのですか?
ワロドム 2つの方法で知識を蓄えました。ひとつ目は問題集の読み込みです。競技クイズで強くなろうと思ったら、やらなければならないことです。なので、いろんなところから問題集を買って、暇な時に読んでました。もちろん、同じ阪大のクイズ研の仲間と問題を出しあったりもしましたね。あともうひとつ、百科事典をパラパラ見ました。実はこれ、タイで『高校生クイズ』に出た頃にもやっていた勉強法なんですよ。小学生の時は体系的にまとまった雑学本を読んでたけど、高校生の時は百科事典をパラパラと。それが大学生になっても続いてました。

――大学時代に読んでいたのは、日本語の百科辞典ですか?
ワロドム いえ、英語でした。かなり分厚いものをわざわざ買って読んでましたね。読んだとしても、翌日には忘れてしまう方が圧倒的に多かったですけれども(笑)。

――ということは、サークルの会報とか問題集で日本語のクイズの勉強をして、百科事典で英語のクイズの勉強もしてと、二か国語で勉強をしていたということですね。
ワロドム はい。

――英語の百科事典での勉強は役に立ちましたか?
ワロドム はい、役に立ちましたね。海外絡みの知識だとかは、そこから習得できましたし。あと、ちょっとした英語の練習にもなりました。ちなみに自分のネイティブはタイ語ですけど、それではクイズをやってない(笑)。

――確かに(笑)。でも、今は3ヶ国語を使いこなしているってことですよね。それはすごいなぁ。
ワロドム ありがとうございます。……まあ、学生の頃のクイズの勉強法というのは、問題集を読んでいたのと、英語の百科事典を読んでましたということです。で、そのあと、社会人になってからなんですけども、よく旅に出るようになったんですよ。海外旅行が多いんですけれども、少しだけ日本国内への旅もします。それもクイズの役にたってますね。

――なるほど。
ワロドム あとは社会人サークル。「関西素人クイズサークル」というんですけども……。

――「関シロー」ですね。
ワロドム そう、関シロー。そこでクイズの合宿をやったり。

――関シローには、阪大クイズ研の頃から入られてたのですか?
ワロドム 大学院1年生の時に入会しました。なので、ちょっとだけ阪大クイズ研と関シローでオーバーラップしていた時期があります。

――先ほど、「関シローで合宿した」というお話をされていましたが、阪大のクイズ研でも合宿をしましたか?
ワロドム 行きましたよ。阪大の合宿には2回参加してて、1回目は沖縄でした。那覇とか糸満、北谷とかを巡って……。横浜ベイスターズのキャンプも見に行ったんですよ。ファンというわけでもないんだけど(笑)。その時に「沖縄って、こんな景色なんだな」いうのを覚えました。……あっ、あと泡盛! 泡盛に使うお米をインディカ米っていうのは、この時の合宿で覚えました。

――おぉ、ワロドムさんが『アタック』で正解した問題ですね。
ワロドム はい。

――それが実は、阪大クイズ研の沖縄合宿で知った知識だったと。
ワロドム そうですね。

――『スラムドッグ$ミリオネア』みたいで、面白いお話ですね。
ワロドム ははははっ(笑)。その沖縄合宿が2年生の時で、3年生の時は九州でした。阿蘇山とか熊本・大分周辺、そこら辺をまわってて。あそこにある、長い名前の鉄道の駅にも行きましたよ。「南阿蘇水の生まれる里白水高原」。

――おぉ、すごい! 日本人でもフルに言える人はあまりいないのに(笑)。で、阪大のあとは、関シローでも合宿に行ったと。関シローではどこに行ったのですか?
ワロドム 美川温泉っていう、金沢のちょっと手前にある温泉ですね。関シローの合宿は、その1回だけです。

――海外旅行は結構されるのですか?
ワロドム 2年に1回ぐらいは行きます。今までに行ったのは、英語圏の国ばっかりなんですけどね。イギリス3回、アメリカ4回、カナダ1回、ニュージーランド2回、オーストラリア1回……。あと、ちょっと穴場的に、香港にも10回ぐらい行きました。

――すごいですね。
ワロドム 向こうにも友達いますしね。もし次にクイズ番組にでることがあったら、ぜひ自分の行ったことがあるところを出してほしいんですけど。「ひめゆりの塔」とか(笑)。

――あはは(笑)。
ワロドム もし出されれば、パっとボタン押して答えますわ(笑)。

――そう考えると、6年間しっかり勉強されてから『アタック』に出たというのは、ワロドムさんにとって一番いいタイミングだったのかもしれないですね。
ワロドム そうですね。ちなみに、2003年に出たときは私、13問正解しました。その時、まわりからは「もっと他の人にも答えさせてよ」みたいなことを言われた覚えがあります。

――「お前、たくさん答えすぎだ」と(笑)。司会の児玉清さんは、何かおっしゃってましたか?
ワロドム 「外国人はじめての出場者なので、楽しみにしてます!」とかですね。確か番組の冒頭で「後ほど出場者の皆さんをご紹介しますが、今日は楽しみな方もいらっしゃいます」と言ってくださったんですよ。

――あと、最後のフィルムクイズはどうでしたか?
ワロドム 答えられなかったので、ドイツ・ロマンチック街道の旅は行けませんでした。

――答えは何でした?
ワロドム セルゲイ・プロコフィエフ。

――それは難しいですね……。
ワロドム いや、実は私にとっては全然むずくはないはずなんですよ。

――あ、そうか。クラシックはお得意ですもんね。
ワロドム はい。クラシックは得意なもんだから、プロフィールも書きました。なので、スタッフの方は「ワロドムなら正解して当然だ」と思っていたかもしれません。ただ、言い訳をさせていただきますとですね、CDのジャケットが出た時、作品名が自分の獲ってないパネルの裏に隠れたんですよ。だから、『ピーターと狼』というのが見えなかった。

――なるほど、一番のヒントが隠れてしまったと。
ワロドム そう。作品のタイトルが見えなかったから、顔写真を見せてもらっても「はぁ、誰?」って感じで(笑)

――クラシックの作曲家って、なかなか写真ではわからないですよね。
ワロドム わからん(苦笑)。なので、とっさに答えたのが、ガルリ・カスパロフですね。1997年にチェスでスーパーコンピュータと対戦して負けた人ですね。チェスの映像が最初に出て、なおかつそのあとの映像がなんかロシアを連想させるものだったので、思わず「カスパロフ!」と言っちゃった(笑)。

――97年の出来事っていうことは、そういう知識を日本でクイズを始める前に覚えていたんですね。
ワロドム そうですね。だって、「人間がコンピュータに負けるのか」ってのは、一大事でしたから。当時、留学生同士で即席チェス研究会しましたよ。私の持っていたチェスのセットを使って「なぜカスパロフはこんな下手な手を出したんだ?」なんてやった覚えがありますね。

――そういえば、将棋なんかも結構お好きなんですよね?
ワロドム 好きですよ。実力はあまり高くはないと思うんですけども、ルールや駒の動かし方はわかります。

――そういう遊びを始めたのは、高校の頃からですか?
ワロドム いや、もっと前……小学校5~6年生くらいですね。その頃は、かなりいろんなボードゲームやってましたね。雑学本を読みます、チェスもやります、中国の将棋もやります、「スクラブル」っていう英語のクロスワードと麻雀をかけ合わせたパズルもやります、みたいな。学校の勉強はあんまりしなかったけど(笑)。

――それだけいろいろなゲームをやっていると、『アタック』のパネルのとり方なんかは得意そうですね。
ワロドム いやー、そこは下手なんですよ。

――え、そうですか?
ワロドム テレビを見ている時だったら、「こういうとり方のほうがいいわ」なんて解説を言えるんですけれども、いざ自分が出るとなると、パネルのとり方のことは忘れてしまうんですよ。

――わかります! 私も『アタック』に出た時、そんな感じでした。答えたあとすぐに「はい何番」って、パネルを言わされますもんね。待ってくれない。
ワロドム やっぱり、本番中ってクイズのことに集中するもんでしょ?

――そうですね。
ワロドム 2003年の時はわりとバンバン正解できたんで、多少は下手なとり方でも勝ててました。でも、今年は実力が拮抗していた方がもう一人いらっしゃったんで、賢い獲り方をしないと勝てなかったと。

――今回の『アタック』のお話は、のちほど伺いましょう。

転機となった『KING OF JAPAN』
そして『超クイズサバイバー!』へ

――社会人になってからはクイズからはちょっと距離を置かれていた感じですか?
ワロドム いえ、サークルには月に1回程度は行ってました。さっきも言った関シローですね。そんなに実力重視のところじゃなくて、中間レベルでわりと楽しさを優先する感じです。

――クイズは趣味として、つかずはなれず程度でやられてたという感じで。
ワロドム そうです。

――それなのに、ここ最近、急にテレビ出る機会が増えましたよね。
ワロドム そうですね。うーん……不思議ですね。

――何かきっかけみたいなものはあったのですか?
ワロドム 去年、『KING OF JAPAN』(『究極の外国人日本知識王決定戦 KING OF JAPAN』2016年9月放送)という番組で「クイズのできる外国人を探してます」みたいなことになったらしくて。それで構成作家の矢野了平さんから三木さんのところに「誰か紹介してくれませんか?」っていう話がいったんですよ。で、三木さんが私のことを紹介してくれましたと。ただ、最初は矢野さんのことを知らなかったので、Facebookで友達申請がきた時に、削除してしまったんですよ。「誰、この人?」みたいな感じで(笑)。

――まぁ、面識がなかったわけですもんね。
ワロドム そのあとで三木さんから「クイズ作家の矢野了平さんが外国人を探してます。友だちになってください」というメッセージがきて、「あっ、しまった!」と。それで、こちらから友達申請をしなおしたんですね。

――それで無事、友達になれたと。
ワロドム 危なかったですね(笑)。

――あはは(笑)。でも、あの番組も拝見しましたけど、日本人でも知らない日本の伝統に関するクイズに外国人がバシバシ答えるという、ものすごい番組でしたね!
ワロドム かなりマニアックな知識も出ましたものね。日本刀だとか浮世絵、あとお城とか……。そういうのは、自分はあんまり答えられなかったんですけれども。でも、わりとクイズプレイヤーの皆さん以外でも答えられるような問題……例えば「茶道の三千家」とか、あとは言葉の問題。「差し金」を答えさせるのとか、そういうのはしっかりと解答権を獲って答えられて。それが勝ちにつながったと思いますね。

――長い年月をかけて習得してきた日本に関する知識が、ここで役に立ったと。
ワロドム はい。例えば茶道の問題は、たしか裏千家と思うんですけど、そこに入会している知り合いがいるから知っていたとか。

――クイズの問題集で得た知識だけで勝ったわけじゃないと。
ワロドム はい、そうでした。

――あの番組は他の出場者もすごかったですよね。
ワロドム パックンさん(お笑いコンビ・パックンマックンのパトリック・ハーラン)、厚切りジェイソンさん、それから『さんまのSUPERからくりTV』の「外国人日本王」にずーっと出てたロバート・ボールドウィンさんとか。

――「この人は強い!」と思った人は?
ワロドム 一番知識量をもってるなー、と思ったのはロバート・ボールドウィンさんですね。答えたあとにスラスラと解説していましたし。本当に、さんまさんの番組で見たそのままなんですよ。

――盆栽の知識とか、本当にすごいですよね。
ワロドム なんで盆栽のことをそこまで知っているんだ、っていう(笑)。

――盆栽なんてクイズには滅多に出ないじゃないですか。だから、日本のクイズプレイヤーでもあまり知らないのに。
ワロドム あはははっ(笑)。あと、印象に残っているのは錦鯉。

――あー、あれもすごかったですね。
ワロドム 錦鯉の問題、実は私もわかったんですけど、押し負けました。

――え、それは錦鯉が好きで知ってたということですか?
ワロドム いや、別に好きでもないんですけども(笑)。

――じゃあ、どこで得た知識なんですか?
ワロドム タイでも、鯉を飼ってる金持ちの人って結構いるんですよ。そういう家にお邪魔した時に、「この鯉きれいですね。どんな品種なんですか?」なんて聞いて。

――へぇー。それも身の回りの知識ですね。しかし、タイでも錦鯉が飼われてるんですね。日本から空輸したんですかね?
ワロドム どうやって入手したんでしょうね? 鯉を飼うって、金かかりまっせ!

――タイの錦鯉事情も気になるところですが、話をクイズに戻しましょう(笑)。去年9月に『KING OF JAPAN』で久々にテレビに出て、それがきっかけとなって、次に……。
ワロドム 9ヶ月後(2017年6月)の『超クイズサバイバー』です。『KING OF JAPAN』と同じく矢野さんが担当されている番組ですけど、それまでの形式だったら、私が出る幕はなかったと思うんですよ。ところが、今年の夏から番組の出演者構成を変えることになって、「芸能人50人vsクイズ王10人」になった。

――番組がリニューアルしたと。
ワロドム そうです。で、構成が変わるということで、クイズ王役のオーディションに呼ばれました。

――オーディションはどうでした?
ワロドム 私は大阪でオーディションを受けたんですけども……。

――東京と大阪の2カ所でやったんですよね。
ワロドム そうです。東京会場と大阪会場があって、東京会場は10人だったかな? で、大阪会場は大阪から3人、岡山から3人の6人が受けたんです。岡山から呼ばれたのが廣海渉さん、山内奈緒子さん、為季正幸さんで、大阪から呼ばれたのは私、奥畑薫さんと、もう一人ですね。もう一人の人は番組には呼ばれなかったんですけど。

――6人中5人って、大阪会場組は当選率が高いですね。
ワロドム そうですね。確率はめっちゃ高い。オーディションで何をやったかというと、まずは筆記クイズ30問だったかな。で、そのあとインタビューなんですけども。……ぶっちゃけて言っちゃいますけど、筆記クイズの成績は、オーディションに呼ばれた人の中で私が最下位だったと思います。

――それは大阪会場の6人の中で、ということですか?
ワロドム いや、東京会場も含めた16人の中で。

――なるほど、オーディションの受験者全員の中でも最下位だった可能性があると。
ワロドム はい。その代わり面接で頑張ったと思います(笑)。「自分はおもしろキャラです」とか、「少しだけテレビに慣れてますよ」みたいなところをアピールしたりしました。

――でも、そういうのは大事ですよ。今の若いクイズプレイヤーは、テレビに出る経験がなかなか積めないので、ワロドムさんは一歩も二歩もリードされてる。
ワロドム ありがとうございます(笑)。まあ、成績はともかくとして、おもしろそうなキャラクターと、外国人っていう珍しさが買われたので出られることになったと思います。

――オーディションの結果、10人のクイズ王が決まったわけですけど、他のメンバーを知っていかがでしたか?
ワロドム 「伊沢拓司さんと奥畑さんと長戸さんは知ってるけど、ほかは知らないな~。どんな人なんだろう?」と思って、あとでググってみました。

――伊沢君とは面識があったのですか?
ワロドム いや、面識はなかったんです。お会いしたことはないけど、テレビで見たことはある、その程度でした。伊沢さんは日本の『高校生クイズ』で2回優勝していたし、以前の『クイズサバイバー』にも出ていた人ですから、私が一方的に知ってるという感じでしたね。

――なるほど。ワロドムさんは、オープンクイズ大会などにはあまり行かれないんですね。そうなると、あとの8人の中でも、特に鈴木淳之介君や徳久倫康君のような競技クイズ界のプレイヤーは、ご存じなかったということですよね。
ワロドム そうですね。東京組とはテレビ局の楽屋で初めて会ったんです。意外なことに、皆さんが私のことを知ってたんですよ。どうやって知ったんだろ?

――本番はいかがでしたか?
ワロドム 雰囲気が、思ったよりかなり楽しかったですね。あとは問題の内容が「これはクイズ屋殺しだなぁ」と思いました。

――けっこう「右脳を使う系」の問題が多かったですよね。
ワロドム そうですね。あと、「映像や漢字を見て連想してボタン押す」っていうのが……。読み上げ問題っていうのは、クイズ屋は普段から訓練しているんで慣れっこなんですけど、「映像あるいは漢字を見る」っていうのは苦戦してて。で、そういうのは芸能人が活躍するんだなぁと。

――そういうクイズに関しては、むしろ芸能人と比べてハンデキャップすらありますものね。だって、彼らは毎週のように、どこかの番組で映像クイズをやってるのでしょうから。
ワロドム 特に第2セットの漢字クイズね。

――あれはすごかったっすねぇ。
ワロドム もう、ぐうの音も出ない。まあ、それ以外の問題、例えば1セット目のパラレル問題はもちろんクイズ王の方が答えられましたし。それ以外でも、スポーツ新聞の見出しとか、あとは世界遺産とか観光名所のクイズは結構できたんですけど。

――番組を見ていて面白かったのは、途中からタレントチームがワロドムさんを応援しだすところですね。
ワロドム 放送ではカットされたんですけども、実は自分、収録中にいろいろ身振り手振りをしてたんですよ。自分が座る席は二段目の右端だったんですけど、そこはカメラによく映るところだったんですね。

――なるほど、サイドのカメラが。
ワロドム はい。なので、何か司会者にいじられた時にジェスチャーをしたりして。

――それを全部、サイドのカメラが捉えてくれてたわけですね。
ワロドム まあ、放送はされなかったんですけども(苦笑)。でも、それがきっかけで、芸能人が同情してくれたりしたんですかね。

――「あいつはおもしろいぞ」みたいな感じで、タレントの皆さんの琴線にふれたわけですね。でも、テレビに出るなら、「ここにカメラがある」っていう意識は大事だと思います。
ワロドム 大事です。私なんか近くにカメラがあったら、すぐに「映像に使えるよう、身振り手振りせなあかん」って思いますもの。

――さすがベテランですね! それも、タイと日本の両方を経験してるわけですから(笑)。
ワロドム ははははっ(笑)。芸能人じゃないけど、もうテレビは慣れっこです。

――くりぃむしちゅーの上田さんに「できることなら、うちのチームにワロドムがほしい」って言わしめたっていうもすごいですよね。あれは「爪痕を残した」ってやつですよね。
ワロドム うれしかったですね。自分、正解できたのは3問だけだったんですけど、画面に映った時間は結構あったんですよね。あれはあれでアリかなと思ってます。クイズ王として10問ぐらいバンバン答えるのもいいんだけれど、バラエティでもあるんだから、映ってナンボ。

――しかも、番組のムードメーカー的な感じでね。対戦相手の芸能人軍団すら盛り上げるっていう。
ワロドム ふふふっ(笑)。ありがとうございます。

2度目の『アタック25』では
まさかの対戦相手にビックリ!

――そして先日は『アタック25』に再挑戦されましたが、実はその前に出演された『連続クイズ ホールドオン!』がフリになっていたんですよね。
ワロドム 出ましたね。2013年10月1日放送です。

――その時の対戦相手に、今回の『アタック25』でも対戦した三津谷(亜左子)さんがいらっしゃった。
ワロドム そうですね。『ホールドオン!』の時は三津谷さんがチャンピオンで、私が挑戦者として。で、最初のステージのテーマは「ズボン」。あのテーマは、事前には知らされてなかったですね。

――『ホールドオン』は、スタジオで初めてテーマを聞かされたんですね。
ワロドム そう。スタジオで初めて聞いたんです。

――じゃあ、対策なんか一切できない?
ワロドム できない(笑)。

――しかもズボンって……。またえらいテーマの回にあたりましたね(笑)。
ワロドム 驚きましたよ(笑)。でも、なぜか勘が冴えて、全部当たっちゃったんですよ。で、最後にチャンピオンの三津谷さんが、挑戦者一人ひとりに出す問題を選んだんですけど……。

――確か『ドラえもん』の問題だったんですよね。「『ドラえもん』の中で、いつも長ズボンをはいてるキャラクターは誰?」みたいな。
ワロドム そう。答えは「ジャイアン」。あとで三津谷さんに聞いたところでは、「今までワロドムさんが全問正解している」ということで……。

――三津谷さんはワロドムさんのことを強敵だと思ったわけですね。
ワロドム そう。「対戦したくないわ」と。で、「ワロドムさんは子供時代、タイで過ごしたので、ドラえもんのことを知らないだろう」と思ったので、「じゃあ、この問題」と。

――「日本のアニメだから、知らないだろう」と。でも『ドラえもん』って、タイでも放送してますよね?
ワロドム 放送してます。見てました(笑)。

――そうですよね。タイでも人気ありますよね。
ワロドム みんな見ているのは『ドラえもん』『(Dr.スランプ)アラレちゃん』『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』あたり。

――なるほど。
ワロドム それで運よく予選を全問正解して、チャンピオンに挑戦したんですけども……。「クルミ」の問題がねぇ(苦笑)。

――「クルミ」って、これもまたすごいジャンルですねぇ(笑)。
ワロドム ヒドイよ(笑)。ただ、ひとつだけ勉強し忘れがあったというか、正解しなきゃいけなかったなという問題があって。「若手の女子テニスプレイヤー、名前は“何くるみ”でしょう」みたいな。正解は「奈良くるみ」ですね。これ、あとになって職場の先輩にツッコまれたんですよ。「なんだ、お前クイズ王なのに奈良くるみしらんのか?」って(苦笑)。

――たまたま知らなかったことを周りにツッコまれるって、まさに「クイズ王あるある」ですね。
ワロドム 錦織圭だったら知ってたんだけどなー。

――それ、「クルミ」と関係ありませんよ(笑)。
ワロドム まあ、それで悔しいなぁと思ったので、テニスは男子も女子も、ちゃんと見るようになりました。

――でも、ちゃんと新聞読んで、スポーツの試合を見てって、普段の対策がすごいですね。で、『ホールドオン』では惜しくも三津谷さんに敗れたわけですが、今回『アタック』で再戦することになりました。
ワロドム そうですね。……これ、スタッフさん、意地悪ですね(笑)。

――わかっててやってますものね。
ワロドム 絶対わかってましたよね。で、もうひとつ、宇治原(史規)さんが『アタック』に出たがってた。そういうのが組み合わさって……。

――あのマッチメイクになったと。
ワロドム そう思いますね。でも、ビックリしましたよ。まさか朝日放送の入り口で、私と三津谷さんが再会するなんて(笑)。

――対戦相手は、当日までわからなかったのですよね?
ワロドム わかりません。事前に言われたのが「クイズ好き大会」、それだけです。だから、わかったのは「クイズが強い人が集まる」ってことだけですね。誰が来るかまではわかりません。ちなみに、もう一人の青の方・柴田智晃さんはまったく初めてでした。

――三津谷さんと再会されて、どうでした?
ワロドム 怖いわ……、って(笑)。まぁ、本人は「早押しはそんなに得意じゃない」とおっしゃったので、ちょっと安心はしました。でもその分、青の柴田さんが早押しクイズ強かったですけど。

――で、もう一人。赤の席にまさかの……。
ワロドム そうですね。最初、控室に入った時の話なんですけど。スタッフが持ってる紙って、通常でしたら4人の名前が書かれるんです。でも、この時は赤の枠だけ空欄になってるんで「はぁ?」って(笑)。まあ、その前に朝日放送の建物に入る時点で、通常なら4人一緒に入るべきところが3人しかいなかったので「あれ?」とは思ったんですけど。

――集合場所に集まったのが3人だけだったと。
ワロドム そう。で、中に入ったらスタッフさんが持ってる紙も、赤の枠が空欄だから「これは怪しいな」って(笑)。でもスタッフさんに聞いても「ちょっと秘密です」なんて……。

――はぐらかされたわけですね。
ワロドム はい。なので「誰がでるんやろ?」って。

――ちなみに、誰が出ると思いましたか?
ワロドム 最初は「うーん、カズレーザーさんかなぁ」って思ったんですよ。でも、カズレーザーさんの衣装は赤なんで、「赤の席だとちょっとテレビ映りよくないだろうなー」って。

――なるほど、するどい!
ワロドム 「じゃあ、次、もしかしたら宇治原さん?」とか思ったら……。

――おぉ、名推理! 見事に的中したわけですね。
ワロドム はい。まず「リハーサルが始まるので、皆さんスタジオ入りましょう」っていうことで、3人が入ります。で、私たちが着席したあとに宇治原さんが登場したので、「あ、当たった」と。

――宇治原さんとはこの時が初対面ですよね。宇治原さんの印象はいかがですか?
ワロドム 宇治原さんは『Qさま!!』でいつも好成績をあげてるので「このひとも怖いなー」って。私以外の2人も「大変な回になった」と思ったんです。……まあ、蓋をあけてみれば、3人の素人クイズプレイヤーが活躍したんですけど(笑)。結局のところは、芸能人が出るクイズ番組と、一般人が出るクイズ番組……特に『アタック』では、求められるものが違うということですね。『アタック』って、知識を早く引き出すのももちろん大事なんですけど、同じくらい大事なのは、問題が読まれる途中で、その先読みができるかどうか。そこなんですね。で、宇治原さんが『アタック』で活躍できなかったのは、そういう先読みがあまり鍛えられてなかったからだと思うんです。もし筆記問題だったら、たぶん負けてたと思うんですよ。

――今、『Qさま!!』とかの芸能人が出るクイズ番組って、ビジュアルクイズがメインじゃないですか。漢字の逆書きだったり、ズームアウトしていく映像を見て誰か当てるとか……。芸能人の皆さんはそういうのをずっと鍛えているので、『Qさま!!』に伊沢君とか奥畑さんが出てもなかなかいい結果が出せないんですよね。逆に『アタック』は、いわゆる早押しクイズをずっとやってきたクイズ屋さんに一日の長があって、タレントさんはなかなか勝てない。『Qさま!!』ではあんなに強いやくみつるさんも『アタック』では負けてますし。番組の傾向がここまではっきり成績に現れるというのは面白いですよね。
ワロドム でも、それは求められるものが違うからです。同じ陸上競技でも、走る種目と投げる種目は全然違う、そういうことですよ。

――まさにそうですね。でも、そこを一緒くたにして、宇治原さんのクイズ力を否定する記事とかあったじゃないですか。そういうことじゃないんですよね。同じ競技クイズといっても、違う種目なんだっていう。
ワロドム そうだと思います。

――では、そろそろ戦いを振り返っていたたきましょう。前半はものすごい好調でしたね。
ワロドム そうですね。「わかる問題がこんなにくるの?」って、自分も怖いぐらい(笑)。ちょっとできすぎでしたね。

――ところがアタックチャンスの後に潮目が急に変わった。そこが『アタック』の怖いところですよね。だって三津谷さんって、あの段階で1枚しかなかったじゃないですか。なのに終盤戦は、アタックチャンスから一気に三津谷さんの流れになってしまった。
ワロドム 最後の「思い出の国」問題は、自分が今まで何問か間違えてしまったので、ちょっと自信がなくて手が止まってしまいました。まぁ、自分はもう負けが決まっていたので「無理に押さんでもいい」という考えも持ってましたけど。なので、あそこは三津谷さんの思い切りの良さが吉に出たという感じですね。もう問題を読みきった段階だったので、早押し勝負ではなくなっていましたから。

――前半の早押し勝負だとワロドムさんに一日の長があったのが、後半の地力勝負になると三津谷さんに流れがいっちゃったと。
ワロドム まぁ、最後の問題に関していうと、三津谷さんはお子さんをおもちなので、児童文学が得意そうというのもあったんですけど

――なるほど、問題運もあったわけですね。あと、最後の最後で逆転されるまではリードしていた青の柴田さん。あの方もすごかったですね。
ワロドム そうですね。1964年の東京オリンピックで日本代表がとった金メダルの数とか、ちゃんと覚えたし。あと、「人間の血液は体重の何%?」っていう問題。

――ああ、あの三択を当てたのもすごいですねぇ。
ワロドム もう、普通に強いです。知識量では私なんかより上でしょうね。

――それにしても、この回の『アタック』は絶妙な組み合わせでしたよね。
ワロドム そうですね、あのマッチメイクはよかったと思います。おもしろかった。まあ私の出番は、この先5年間はないですけども、こういう「クイズ芸能人vs一般のクイズ好き」みたいなのは、またやってほしいなと思いますね。

――そうですね。きっと面白いですよね。最後のフィルムクイズの「カザフスタン」はどうでしたか?
ワロドム わかりましたよ。ロケットを打ち上げる映像が出ましたし、あと黒川紀章さんが首都のアスタナを設計したこと、それも知ってたんで。

――おぉ、すごい! ちなみに、その知識はどこから?
ワロドム ロケットの打ち上げは、普通に新聞に出ていたので覚えました。で、アスタナの設計者は『東大王』で覚えたのです。

――ワロドムさんが『東大王』で知識を仕入れてたって、ちょっといい話ですね(笑)。
ワロドム あの番組には、もうちょい知識を蓄えてから出たいなと思いますけど。

――おお、『東大王』でもぜひワロドムさんの活躍を観たいですね!
ワロドム でも、『東大王』はムズい! 2ラウンドから3ラウンド目くらいだったら、だいたい半分くらいは答えわかるんですけど。でも、いざ決勝戦になると、全然わかんない(苦笑)。

――ここ最近、『KING OF JAPAN』『超クイズサバイバー』『アタック25』と連続してテレビに出られましたけど、周りの反響はどうですか?
ワロドム 「テレビ見ましたよー」って、昔の上司や同僚が声をかけてくださいました。あと、私は今、社内向けのシステムエンジニアやってるんですけど、やり取りしてるお客さんが「あ、あなたクイズ番組出たてたよね」って、親近感を持ってくれました。そういう面ではよかったですね。テレビで見たということで、親しみを持ってくれる。そういうのはメリット。逆にデメリットは、特にはないと思いますね。

――ということは、仕事の上でもプラスになっているということですよね。
ワロドム まあ少しは(笑)。

――でも、そういうのっていいですね。クイズ番組に出ることが自分の生活にとってプラスになるんだよっていうのは、クイズ好きの皆さんに対するいいメッセージなると思います。
ワロドム そうだと思います。

――最後に、今後出たい番組をお願いします。
ワロドム さっきも言った『東大王』は出たいですね。

――『東大王』でのワロドムさんもぜひ観てみたいですね。その他の番組での活躍も、期待しています!
ワロドム はい、期待してください!

 

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