QUIZ JAPAN TV QUIZ JAPAN ショッピング

Subscribe / Share

Toggle

REPORT

QUIZ JAPAN SHOPPING

『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』が快挙達成!第7回衛星放送協会オリジナル番組アワード授賞式レポート

『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』が快挙達成!第7回衛星放送協会オリジナル番組アワード授賞式レポート

2017年7月13日(木)、都内で行われた「第7回衛星放送協会オリジナル番組アワード」で、『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』(ファミリー劇場)が「オリジナル番組賞 バラエティ番組部門」最優秀賞を受賞。さらに、オリジナル番組賞7部門の中から選ばれる大賞にも輝いた。今回は授賞式に登壇させていただいた筆者(編集長・大門)の視点から、その模様をレポートしていきたい。

「衛星放送協会オリジナル番組アワード」とは、一般社団法人衛星放送協会がオリジナル番組の製作の促進と認知向上を目的に2011年に創設した賞。審査委員長は第1回よりノンフィクション作家で、現・日本ペンクラブ会長である吉岡忍氏が務めている。今年は、応募総数101ものオリジナル番組の中から選考された。

6月に発表された最優秀賞ほか各賞はこちら
https://thetv.jp/news/detail/111823/

バラエティ番組部門の最優秀賞を受賞した『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』とは、どういう番組か。ご存じない方のために、表彰の際に、司会の枡田絵理奈アナウンサーが紹介した文章を引用しよう。

常人が理解出来ない問題を、理解できない速度で押す「競技クイズ」。一般クイズプレイヤーは、視聴者参加型クイズ番組が地上波から激減した現在、自らクイズ大会を開き、クイズのレベルを上げ続けてきました。過去の実績、知名度は一切無視。クイズに人生をかける8名がガチンコで対戦した決勝大会の模様を放送しました。

また、会場で配られたパンフレットには、審査委員の講評として、吉岡忍審査委員長のコメントが掲載されていた。こちらも紹介したい。

「巡回セールスマン問題」「アナレンマ」「ポン・ヂ・アスーカル」……。これ、何のことかわかりますか? 質問を出され、あっという間に答えていく人の頭の中はどうなっているんだ、と唖然としっぱなし。
かつて地上波テレビで一世を風靡した視聴者参加型のクイズ番組は、より高度、よりマニアックになって衛星放送でよみがえった。まさに頭脳の格闘技。しかし、回答者はごくごく普通の人。中継の途中に差し込まれるライバルたちの表情、残念ながら負けた人のしぐさや言葉は、さりげなく優しい。出題アナウンサーの冷静さも光る。何より、このクイズ競技を絶やさず、育ててきた関係者の努力が特筆もの。一問も答えられなくても、見ていて楽しい……なんて、これはもうテレビじゃない。

なぜクイズ番組がこのような厳かな賞をいただけるのか、なかなか飲み込めない筆者であったが、このパンフレットのコメントを読んだ瞬間、その謎は氷解した。あの2時間の1本だけで、吉岡審査員長は競技クイズを取り巻く環境と、プレイヤーたちの熱量や関係性を全てご理解くださったのだと。そして、それはすなわち、競技クイズの世界がずっと手にすることができなかった「クイズの輪の外にいる人たちへの説明」を見事に成し遂げたことの証明だった。全ては番組冒頭のアバンに込められていたのだ。

以下は、総合演出の乾雅人さん、ゲストとして大阪から来られた初代王者・奥畑薫さん、ファミリー服部洋之社長、特別ゲストの主宰・やついいちろうさんのスピーチの全文を書き起こしたい。

乾:テレビも雑誌の取材も入らずに、大会と名のつくものだけでも年間110以上が毎週末のように日本中のあちこちで開催されています。実は6年ほど前に、わりと大きめの大会に観に来ないかとお誘いをいただいて、イベント会場まで観に行ったんです。すると、そこでこの番組とほぼ同じことが行われておりまして、それを開催している方も出場している方もみんな素人で、イベントの業者も介さない。非常によくできたクイズ大会が、実は私たちが知らないところで行われているということに気づき、これをぜひ番組にしたいと思ったのですが、地上波でやるには当然、予選をやった後に、テレビに出していいかどうかというオーディションというものが1回入ります。そうすると、実力があってもちょっと地上波には向かないんじゃないかなという人を精査しないといけない。で、そういう番組だと、こういう『Knock Out』のような番組にはならないわけです。それで、「全てがガチである」という番組を作ってみたいということで、ファミリー劇場さんで作らせていただきました。町場でクイズをやっている方を僕は「クイズアスリート」と呼んでいるんですが、クイズアスリートの方がこの番組で優勝することこそが権威であると、この賞をいただいたことで名乗れるようになりました。非常にうれしく思います。

奥畑:私自身、長い間競技クイズで日本一になることを目標にクイズを続けてきました。そのような目標を、皆様の情熱と夢が詰まった『Knock Out』という素晴らしい番組で実現出来たことを本当に嬉しく思っています。そして私のクイズ人生の中でも、大きな扉を開いてくれる番組となりました。
競技クイズには、スポーツに例えると皆さんが普段楽しめるジョギングのようなものもあれば、オリンピックで金メダルを目指すものもあると思います。私たちが取り組んでいるのはオリンピックを目指すようなスポーツのような競技だと考えております。先ほど乾さんがおっしゃっておられたように、地上波ではどうかなという人もいらっしゃいますが(笑)、こういうガチな大会がテレビで実現したことは本当に素晴らしいことだと思います。

服部:テレビの世界に身を置いて30年ぐらいになりますが、賞の世界に縁がない人生でありました。最優秀賞のみならず大賞を頂戴できるということですごくうれしいです。
この番組はこの人抜きには始まらなかったという方をご紹介いたします。こちらの大門さんはクイズの専門書の発行だったりとか、クイズイベントをずっと手がけられている方なのですが、出会いが2014年になります。ちょうど日本テレビさんの『アメリカ横断ウルトラクイズ』を25年ぶりに再放送するというので、その本の取材に来られて僕をインタビューされたんです。その時に彼が「一般視聴者が参加するクイズ番組は『パネルクイズアタック25』しか残ってないんです。このままいくと絶滅します。なのでクイズ文化に携わるものとしては極めて遺憾な状況です」と言ったんです。その話を受けて、私も放送文化を担う者として、「こういうジャンルを消していいのか?」と思って、この番組を企画しました。乾さんがおっしゃったように地上波ではなかなか評価されにくい構造なのかもしれませんが、衛星放送の領域やOTTの領域であれば極めることができて、ひょっとしたら次の世界につながるのかなと思って、辛抱強く作り続けました。第2回も放送しました。この先どういうふうに進んでいけるかは、きっとこの賞が語っているんじゃないかなと思っています。関係者の方に御礼を言いたいです。本当に今日はありがとうございました。

やつい:ファミリー劇場でこんな賞を獲ることはもう二度とないと思います(笑)。……そんなことはないですよね。歴史的な日になりましたね。この番組のオファーを受けた時、「とにかく偉そうにやってくれ」というふうに言われまして、自分なりになるだけ尊大にやらせていただきました。
僕は普段DJもやってるんですけど、「どうしても、番組が始まる前にDJをやってくれ。それで番組を盛り上げて始めたいんだ」と総合演出の乾さんから強く言われまして。それで僕は「クイズ番組にDJはいらないんじゃないか」と言ったんですけども、「ぜひやってくれ」ということでやったんですけど、見事に全てカットになるという(会場爆笑)。「だから言ったじゃないか」と思いました。第2回もやったんですよ。見事にDJはカットされてましたね(笑)。「あれ、いるのかなあ?」って本気で思ってます。でも、終わったあとに大門さんが「あれがないとやっぱり始まらないですね」とか言うんですよ。「だったら、使えよ!」と思うんですけどね。大賞を獲ったので、ぜひノーカット版をファミリー劇場で流していただければと思っております。
僕もこの番組をやっていて、「こんなに面白いのか!」というぐらいタレントが豊富なんですよ。テレビのクイズ番組を観ていて「同じ人ばっかり出てるな」と思うことが多いかもしれませんけど、「クイズの世界にまだこんなにいたか!」というぐらい面白い人材がたくさんいることがこの番組でわかりました。この調子で第3回、4回と大人気番組になっていったらなあと思っております。
8人が8人ともキャラクターぞろいなんですけど、中でも決勝を争った武藤君。22歳の子なんですけど、ヒモだったんですよね。言っちゃいけなかったかもしれないですけど……ま、お祝いの場なのでいいでしょう。ヒモだというのをいいことにクイズばっかりやっていて、ムチャクチャ強かったんですよ。何を聞いても理路整然と返してくる子で。「見つけた!」と思いましたね。

また、プレゼンターの吉岡忍審査委員長は「200問ほどあったクイズの問題を一所懸命解きましたが1問ぐらいしかわからなかった。これはCSでしかできない!」と、熱心に問題を解きながら観てくださっていたことをお話していただいた。地上波と比べても、決して間口が広くない「常人が理解出来ない問題」を、おもしろいと思っていただけたことに深く感謝した。

最後に吉岡氏は「テレビは、どうしても目の前にあるものをどうやって写し取るかということになりがち。これからの放送界は過去・歴史とどう向き合うのかということが、作品全体の厚みを表すために大事になってくる」と締めくくられた。

まさしく視聴者参加のクイズ番組も、地上波からスポイルされてしまった歴史があるからこそ、20年の雌伏の時を重ねて、オープンクイズ大会(≒競技クイズ)という文化を作り上げるに至った。空白期があったからこそ、新鮮なコンテンツとして評価していただけたのだろう。ロストジェネレーションという空白期を代表するクイズファンの1人として、先鋭化された競技クイズの世界が衛星放送随一のコンテンツとして認定していただけたことを本当に光栄に思う。

ぜひ未見の方は、これを機会にぜひ一度ご覧いただきたい。

【放送予定】

■第7回衛星放送協会オリジナル番組アワード大賞作品
『Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』
8月6日(日)21:20~23:20

■『第2回Knock Out~競技クイズ日本一決定戦~』
8月4日(金)25:50~27:55

Return Top